Hip-hop制作に必須のダークメロディーの作り方
今回は最近のHip-hopプロダクションで頻繁に使われる、暗くてどんよりとした 「ダークメロディ」の作り方について詳しく解説していきます。
こんな感じのやつです。
アボイドノートやハーフタイム、デチューン等を使い響きを濁らせるのが特徴で
「え?こんな響きで大丈夫なの?」
と、初めは不安になりますが、図太いベースとタイトなリズムでどっしりと支えられており、音程感があまり重要ではない「ラップ」を使用していることで成り立つジャンルとも言えます。
音階について
まずはよく使われているスケールなのですが
・フリジアンスケール
C, D♭, E♭, F, G, G#, B♭
・フリジアンドミナントスケール
C, D♭, E, F, G, G#, B♭
・ロクリアンスケール
C, D♭, E♭, F, G♭, G#, B♭
この3つが頻繁に使われている印象です。
フリジアンスケールとロクリアンスケールは、教会旋法から抽出されたスケールで、ポピュラー音楽ではあまり見られません 。
第2音が特徴的でこの音を使用すると「怪しい」感じのする独特な響きを得られます。
これらの音階を使用してコードに対してメロディーを打っていけば、Hip-hopやTrapで使われる暗い雰囲気のダークメロディーを作れます。
こちら無加工のコード+メロディーです。
この状態だとまだまだダークさに欠けるので、エフェクトを使ってどんどん 濁していきましょう。
エフェクト
メロディーに対してエフェクトを使用して「濁す」作業です。
有料だとこの「RC-20 RETRO COLOR」が有名で海外のビートメイカーやプロデューサーもよく使用しています。
歪みやヴィンテージ感を演出するノイズ、デチューンや空間系などHip-hopプロダクションにおいて必要なエフェクトが詰まった一台です。
海外の大手プラグインソフト販売サイト「Plugin Boutique」にてたまにセールで安く販売されるので、定期的にチェックすることをオススメします。
無料のプラグインだと「iZotope Vinyl」が人気です。
ダウンロードはこちら。
こちらはアナログレコードのようなヴィンテージ感を演出するエフェクトです。
ブツブツ途切れるエフェクトや埃っぽさを加えたり「WARP DEPTH」でデチューンを加えて独特の揺らぎを加えれるので、それ目的で使ったりしています。
ハーフスピードエフェクト
こちらも必須のエフェクトです。
これをかけるだけで一気に音声をスロー再生したような怪しい感じになります。
具体的な方法は別の記事で紹介しているのでそちらをご覧ください。
少し扱いが難しいエフェクトですが、使いこなすことでかなり雰囲気がでるので是非マスターしましょう。
簡易的ではありますが、今風のLo-Fi感のあるHip-hopビートに近づいたと思います。
今回紹介したダークメロディーはあまり馴染みのない音階だとは思うので、まずは耳が慣れるまでひたすら作曲し続けるのもありですね。
以上、Hip-hop制作に必須のダークメロディーの作り方でした。
・808キックのミキシングテクニック【Hip-hop, Trap】
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