![ハイハットの画像](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2020/07/Hihat-1-1024x682.jpg)
ハイハットの5つのミキシングテクニックについて
みなさんハイハット聴いてますか?
キック、スネアに比べると少し脇役的なポジションのハイハット。
そんな、つい軽視してしまいがちなハイハットですが、最近は海外のHiphop,Trapブームのおかげでその重要性が見直されてきています。
今回は海外のHiphopジャンルでよく使われている、ハイハットの5つのミキシングテクニックについて解説していきます。
サンプル選びの重要性
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/mixer-2624712_960_720.jpg)
✅サンプル選びの重要性
音源サンプルのクオリティは非常に重要です。
サンプル選びの段階で最終的なミックスクオリティが決まると言っても過言ではないです。ミキシングで音が良くなるとは考えず、サンプルだけでも納得のいくような、最高のサウンドを探しましょう。
— Makoto Fukami🎸TRIVISION STUDIO (@makoto_LTH) March 10, 2020
ハイハットだけに限らず、音源サンプルのクオリティは非常に重要です。
ミキシングで音が良くなるとは考えず、サンプル選びの段階から最高のハットを選びましょう。
サウンドに関してなのですが、特にハイハットが重要視されているHip-hopやTrap系のジャンルでは「今はこのサンプルを使う」というような流行的なものがあります。
音の良し悪しよりも、サウンドキャラクターが重要で、感覚的にはファッションに近くダサくてもトレンドの音を使っていればOK!みたいなノリです。
その辺の情報収集は海外のサイトや、クリエイターが集まる掲示板をチェックするしかないですね。
ハイハットの打ち込み
それでは実際にハイハットの作成方法について説明していきたいと思います。
本場のプロデューサーが実際に使っているテクニック等もあるので、是非参考にしてみてください。
BPMは140に設定しています。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-28-1024x322.jpg)
ハイハットだけだと寂しいので、キックとスネアも足してみました。
ただ打ち込んだだけなので、すごく機械的で抑揚がなくてつまらないですね。
これに生っぽさを加えていきます。
1. ベロシティの設定
ベロシティとは音の強弱のことで、デジタルでは0~128段階に分けられ、0が無音127が最大の大きさです。
どのDAWにもベロシティの設定はついているので、そちらで音の強弱をつけてノリを出します。
※詳しい設定方法は記事の最後に動画を貼ってるので、そちらをご覧ください。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-29-1024x545.jpg)
作業のわりに変化が少ないので、ベロシティ設定はスルーしてる人も多いかと思いますが、必ずやったほうがいいです。
具体的には 「頭拍>表拍>裏拍」を意識して強弱をつけるといいです。
2. 32th,62th,124th,の刻みでアクセントを付ける
これはよく耳にするテクニックだと思うので説明するより実際に聴いてもらったほうがわかりやすいと思います。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-30-1024x653.jpg)
よくあるこれです。
とくに最後の刻みは人間には再現不可能なのでデジタルならではのテクニックです。
3. オープンハイハットをレイヤー
これもアクセントを付けてノリを生む為のテクニックです。
※そのままサンプルをレイヤーするとテールが次の音に重なるのでカットしてください。
※筆者使用のFL Studioの場合はEdisonを使ってカットしていきます。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-31.jpg)
今回は3拍目にオープンハイハットを配置してみます。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-32.jpg)
さらにアクセントが付いてノリが生まれましたね。
4. ハイハットのピッチを変える
これは海外ならではのテクニックだと思うのですが
結構大胆に音程をいじくりまわしてます。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-33-1024x650.jpg)
ピッチを下げる場合は4度下かオクターブ下が良いと思います。
音の度数に関してはこちらの記事内で説明していますのでご覧ください。
5. PANを左右に振る
PANとは音の左右の定位のことです。
イヤホンで聴いたときに右から鳴ったり左から鳴ったりステレオ感を操作するパラメーターです。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/music-1874621__340.jpg)
これは音像を広げる為に使うテクニックです。
あまりやりすぎると気持ち悪いのでほどほどに。
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-34-1024x592.jpg)
こんな感じで一部分に使用するパターンと
![](https://trivisionstudio.com/wp-content/uploads/2019/10/cats-crop-35.jpg)
パンニングオートメーションを書いて
人の耳では分からない程、高速で左右に動かしてステレオ感を広げるテクニックもあったりします。
今回は一部のみに使用するパターンでいきます。
スマホで観てくれてる方はわからないと思うのでイヤホンで聴いてみてください。
まとめ
最後に加工前と加工後の音がこちらです。
初めの抑揚のない機械的なハイハットに比べると、かなりノリが生まれたのが分かるかと思います。
主要なテクニックは以上となります。
今回の内容を使用することで、よりハイハットの重要性がわかってもらえたかと思います。
もちろん今回使ったテクニック以外にも、アーティストによって様々なテクニックがあります。
そこを意識しながら音楽を聴くのも一つの楽しみですね!
今回の内容を動画でも配信しているので、もっと詳しく知りたい方は合わせてご覧ください。
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