DTMソフトウェアの選び方とおすすめソフト紹介【DAW】
DTM(デスクトップミュージック)を始めるにあたり、最初に自分に合った最適なDAWソフトウェアを選ぶことは重要です。しかし、数多くのソフトウェアが存在し、初心者にとってはどれを選べば良いのか迷うこともあるでしょう。
最近の作曲ソフトはどれも高性能で、曲をつくるということに関しては、どれを選んでも「不便だ」と感じることはまずないと思います。
しかし、各ソフトごとに得意なジャンルというものがあり、自分の作りたい音楽や、作り方を考えてから選ぶことで、より作業を効率的に進めることができます。
DTMソフトウェアの選び方
DTMで使用するDAW(デジタルオーディオワークステーション)ソフトウェアを選ぶ際に考慮すべきポイントはいくつかあります。以下に、DAWソフトウェアの選び方についての一般的なガイドラインをご紹介します。
- 使用目的
DAWソフトウェアには、初心者向けのものからプロフェッショナル向けのものまでさまざまな種類があります。使用目的に合わせて、機能や価格帯を比較しながら検討しましょう。 - 対応OS
DAWソフトウェアは、製品によってWindowsやMac OSなどの対応OSが異なるものがあります。自分が使用するパソコンのOSに対応したDAWソフトウェアを選ぶ必要があります。 - 機能と拡張性
DAWソフトウェアは、レコーディング、ミキシング、マスタリング、MIDI編集など、さまざまな機能を提供しています。自分のニーズに合った機能を持つソフトウェアを選ぶことが重要です。また、プラグインや拡張機能のサポートも考慮しましょう。 - ユーザーインターフェイス
DAWソフトウェアの使いやすさは重要です。直感的な操作やシンプルなGUIを持つソフトウェアを選ぶと、初心者でもスムーズに操作することができます。 - ユーザーレビューや評判
インターネット上でのレビューやユーザーの評判を確認することも大切です。他のユーザーの意見や経験を参考にすることで、自分に合ったソフトウェアを見つけやすくなります。
最終的な選択は個人のニーズと好みによって異なります。無料の体験版やデモ版が配布されている製品も多いので、まずは試してみることをおすすめです。
→作曲ソフトの有料版と無料版の違いはなに?【DTM】
初心者におすすめのソフトウェア
ここから、初心者におすすめのDTMソフトウェアをいくつか紹介します。
主要な人気DAWソフトであれば、使いやすさ、機能性、互換性などが整っている為、作曲に必要な機能はもちろん、様々なシーンに対応した楽曲制作が可能になります。
Cubase
- 国内シェアNo.1
- 幅広い機能と高い信頼性
- VSTプラグインのサポート
「Cubase」はドイツのソフトウェア会社Steinbergが開発する国内シェアNo.1のDAWです。VOCALOIDを用いた楽曲制作に特化した「VOCALOID Editor for Cubase」の存在でボカロPに重宝されていることも国内で人気の高い要因の一つ。
Cubaseは録音、編集、ミキシング、マスタリングなど、音楽制作に必要なあらゆるツールを包括しています。オーディオトラックとMIDIトラックを組み合わせることで、豊かな音楽表現を実現できます。
開発元もYAMAHAの傘下ということもあり、これから作曲を始める方の一台目のDAWとしておすすめです。
特徴としてはほぼ全てのVSTプライグインを使用でき、操作性、機能面をみてもあらゆる面で優れています。VOCALOID Editor for Cubaseという、ボカロを直接DAW内で操作できるソフトに対応しており、ボカロPに非常に人気が高いのも、国内シェアNo.1に繋がっている理由です。
Ableton Live
- デジタルミュージックに強い
- ライブパフォーマンスに特化した
- 直感的なワークフロー
Ableton Liveは、海外で非常に高い人気を誇るDAWで、ダンスミュージックなどのループを多用するタイプの音楽制作に最適です。
Ableton Liveは、ライブパフォーマンスに適した機能を備えています。シーンビューとクリップビューを組み合わせた独自のセッションビューにより、リアルタイムのステップシーケンサーやトリガーパッドなど、ライブ演奏に特化したツールが充実しています。
制作以外にも、ライブステージで使用するDAWとしても非常に人気が高いです。
ループ素材や高品質のシンセサイザーが充実しており、FL Studioと同じくブロック配置型になっています。
Liveと付くだけあって非常に高い安定性を持ち、即興演奏にも柔軟に対応できる設計になっています。
Logic Pro
- Apple製品
- 豊富なサウンドライブラリ
- 低価格で多機能
Apple社製のDAWです。非常に高いコストパフォーマンスを誇り、Apple製品との相性も抜群です。※MacOS上で動作し、Windowsには非対応なので注意が必要です。
音楽制作に必要なさまざまなツールを包括しています。録音、編集、ミキシング、マスタリングなどの機能が備わっており、ドラムプログラミングやオーケストラ音源の編曲など、幅広い音楽制作作業をサポートしています。
Logic Proは優れたコストパフォーマンスを提供し、特にMacユーザーにとってはこの価格帯でこれほどの機能を備えた音楽制作ツールは他にはありません。まずは無料のGarage bandから初めて、物足りなくなったらLogicに乗り換えというのもおすすめです。
ループ素材とバーチャル音源等、すべて合わせると60GB以上になりますが、2万円代で購入できるのはコスパ良すぎです。プロ仕様のプラグインソフトを多数搭載しており、ミキシングからマスタリングまでこのソフト1つで完結できるのも強みですね。ただやはりWindows非対応というのは残念です。
FL Studio
- EDM、HIPHOP特化
- 多機能な楽器とエフェクト
- アップデート無料
ヒップホップ系やEDMの制作に特化したブロック配置型のDAW。こちらもAbletonと同じく、高い海外シェアを誇ります。海外のトップDJ、プロデューサーに人気があり、ダンスミュージック界の人気DJやヒップホップ界隈の有名プロデューサーまで、幅広く使用されています。
パターンベースの作曲に特化しており、シーケンサーを使用してパターンやループを簡単に作成できます。柔軟なパターンエディタやピアノロールエディタ、ステップシーケンサーなど、多様な方法で音楽素材を作成し編集することができます。
価格の安さと、一度購入するとアップデート生涯無料という点が嬉しいですね。
FL Studioの特徴としては高音質と機能性を兼ね備えたプラグインと音源を多数搭載している点、操作性としては基本的に、ブロック単位で作ったループ素材を並べて作っていく形になるので、Hiphop,Trapのビートメイクの作成にあたってはとても便利です。
Pro Tools
- 業界標準ソフト
- 高度なオーディオ編集
- コラボレーション機能
Prp Toolsは業界標準のプロのレコーディングスタジオで使われているDAWとして有名です。業界標準のレコーディングスタジオ御用達ソフトとして認知されていましたが、現在ではMIDIや打ち込み機能も充実しておりエレクトロ系にも対応できます。
Pro Toolsは、複数のユーザーが同時にセッションを共同作業できる機能を提供しています。プロジェクトの共有やリアルタイムのオンラインコラボレーションが可能であり、リモートでの制作をスムーズに行うことができます。
現バージョンのPro ToolsはMIDIや打ち込み機能も充実、同時再生オーディオトラック数、レイテンシー補正機能、外部オーディオインターフェイスも自由に選べるようになり、一般にも幅広く普及しています。
楽器の録音やオーディオ編集などに強く、将来業界を志している人にオススメします。ですが初心者の方には少し敷居が高く、無料版のPro Tools Firstというのがリリースされているので、そちらから試してみるといいと思います。
まとめ
DTMソフトウェアの選び方とおすすめソフトをご紹介しました。
現代の作曲ソフトウェアは、どれも高性能であり、曲を作る上での不便さを感じることはほとんど無いかと思います。
実際に購入を考えている場合、各ソフトウェアによって得意なジャンルや特徴がありますので、自分が作りたい音楽や制作スタイルを考慮しながら選ぶことで、より効率的に楽曲制作を進めることができます。
以上、「DTMソフトウェアの選び方とおすすめソフト紹介【DAW】」でした。