メロディーの作り方【音を外さない方法】
「コードを鳴らしながらメロディーをつけたのはいいけれど、なんだか音が合ってないような気がする・・・」
作曲をしている方なら誰もが通る道だと思います。
特に弾き語りのシンガーソングライターの方で、ギターに合わせてメロディーを鼻歌で作っていくというような「感覚」で制作しているスタイルの方に多いです。
コードに対して音が合っているかどうかを理論的にしっかりと分析して、確かめることができれば便利だと思いませんか?
今回は作曲を始めたばかりの初心者の方にむけて、これさえ覚えていればコードからメロディーが外れることは無いという簡単な方法を解説します。
楽曲のキーをみつける
メロディー制作にあたり、まずは楽曲のキーを知ることが必要です。
キーの正しい決め方【作曲に役立つ音楽理論】でもお話したように楽曲のキーが分かれば、ダイアトニックスケールに当てはめることで、その楽曲で使えるコードやメロディー等を把握することができるようになります。
つまり、音を外さないということです。
具体的なキーの見つけ方ですが、慣れてしまえばいくつか音を鳴らすだけで瞬時に見分けることができますが、理論的に探すのであればコードの終止形「Ⅴ→Ⅰ」「Ⅳ→Ⅰ」の進行を探すか、曲の一番最後のコードとAメロの初めのコードが同じである場合、かなりの高確率でそれは楽曲のキーです。
ダイアトニックスケール
例えば今作っている楽曲のキーが「Cメジャー」だった場合はCメジャースケールの音を使ってメロディーを作っていけば、理論的には音を外すことはありません。
なぜなら、その楽曲のコードもすべてCメジャースケールの音を使っているからです。
一番左の音の集まりがCメジャースケール、つまり「ドレミファソラシド」の音の集まりです。
真ん中のコード群、右端のメロディーもすべてCメジャースケールの音から成り立っていることが分かるかと思います。
※スケールについては別の記事でも詳しく解説しているので、そちらをご覧ください。
これがダイアトニックスケールの概念であり、もちろん例外もありますが、J-POPやトップチャートに上がるような楽曲はほとんどがダイアトニックの法則で成り立っています。
安定していて、とてもキャッチーですが、人によっては少し退屈に感じるかもしれません。
内音と外音
作曲初心者の方は、実際にコードに対してメロディーをつける場合に、内音と外音という2種類の音を意識しながらメロディーを付けてみましょう。
内音とはコードトーンを使用したメロディーのことで、例えばCコード上でメロディーを付ける場合に、C,E,Gの3音を使うことで、非常に安定した旋律となります。
外音はコードトーン以外を使用することで、コードトーンよりは少し不安定な響きになりますが、メロディーを引き立てる為には重要な要素です。
- 内音→コード内の音
- 外音→コード外の音
はじめはこれら2つの音を意識しながらコードに対してメロディーを付けていくことをオススメします。
上の画像の場合、2小節目のFコードにコードに含まれない音のB音とE音を2つ入れています。
ちなみに、Bの音はCとCで同じ音を繋いでいるので「刺繍音」と呼ばれます。
Eの音はAとDの別の音を繋いでいるので「経過音」と呼ばれています。
どうですか?
作ってみた感じ、前半は少し悲しげで叙情感がありますが、後半が少し退屈だと感じました。
試しに4小節目のE音を外音であるA音に変えてみましょう。
どちらが良いメロディーかはさておき、内音と外音の雰囲気は伝わりましたか?
このように安定の内音でメロディーの骨格を作ってから、外音をスパイスとして散りばめるようにすると、初心者の方でも大きく外すこともなく、メロディーに対して違和感を感じることも少なくなるかと思います。
アボイドノート
スケール内の音でも半音上の関係にある音はアボイドノートといわれ、使わないほうがいい音とされています。
例えばCコードに対してF音を使うと、コードトーンEの半音上の関係になるので音がぶつかってしまいます。
しかし、絶対に使ってはいけないという訳ではなく、長く伸ばしたり、目立つポイントで使わなければ問題ない場合もあります。
まとめ
少しの音楽理論が必要ですが、今回の内容を意識しながらメロディー作れば音が外れたり、ぶつかったりするということはまずありません。
さらに最近の作曲ソフト(DAW)にはスケール表示機能のような便利な機能も備わっているので、それらも活用してメロディー制作を効率化しましょう。
以上、メロディーの作り方【音を外さない方法】でした。