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DTM

ボーカルEQガイド【プロクオリティの5つのヒント】

Vocal EQ


ボーカルEQガイド【プロクオリティの5つのヒント】

↑今回の内容の音声配信です。


自宅での録音や簡易的な環境で録音されたボーカルの処理は簡単ではありません。

人の声は日常的に耳にするものでもあり、誰もが正しい声質というものを無意識に理解しています。

EQで大きくブースト、カットされたものや、ハードコンプレッションのかかった声は不自然に聴こえてしまうので、その処理範囲を知ることも必要です。


今回はボーカルを正しくEQ処理するための方法をご紹介します。


録音の段階でミックスは始まっている

ボーカルレコーディング


ボーカルだけではなく、アナログ楽器を録音する場合にはこの「録り音」のクオリティが最終的なトラック品質に大きく影響します。

まずはどのようなサウンドにしたいのかを明確にし、マイクの選択と録音環境をセットアップします。


暖かくパワーのある歌声にしたいのならダイナミックマイクを使用して、近い距離で歌います。

クリアで繊細なサウンドが必要な場合には、ラージダイヤフラムコンデンサーマイクを使用して、一歩離れた距離で録音します。

マイクの種類とその効果について

ミックスの段階に入ると、ボーカルトーンの大きな変更はできません。

録音する前の段階からミックスは始まっていると考えて、マイクの選択、録音環境のクリーンアップには十分な時間を費やす価値があります。


ブーストよりもカット

ボーカルEQ


これは声以外の一般的なEQ処理にも言えることで、イコライジングはブースト方向よりカット方向に使用した方が結果的に良いサウンドが得られやすいです。

例えばボーカルに暖かく甘いトーンを加えたい場合、低音をブーストするのではなく、高音(4~8kHz)をカットするのが正解です。


5dB以上修正しない

5db EQ


EQを使ってブースト、カット方向に5dB以上の修正を加えることは、歌声が不自然に聴こえてしまう原因になります。

もし5dB以上の修正を必要とする場合には、ひとつ前の段階の「録り音」から改める必要があるかもしれません。


100Hz以下はカットする

100Hz cut


ほとんどの声の芯は300~800Hz辺りに存在します。(男女により多少異なる)

100Hz以下の周波数帯域にはマイク処理の音、振動、エアコン等、基本的にはノイズ成分がある帯域なのでカットしてしまいましょう。

男性で太い声質を持っている方はこの辺りにも声が入り込んでくる場合もあるので、しっかり耳で聴いて判断しましょう。


2~6kHzは明瞭さを与えます

2~6kHzブースト


ボーカルが少しこもって聴こえたり、ウォームな場合には2~6kHzの間を広い範囲を2〜3dBブーストしてみてください。

もちろんブーストする前にカットを試してみることを忘れずに。

コンプレッサーの後ろにこの処理を行うと、より効果的なのでオススメです。


ミックス全体を考える

mixing


ボーカルは音楽において主役であることが多いとはいえ、ミックス全体を考えた処理も必要です。

特に、ギター、ベース、ドラムがいるバンドアンサンブルのようなスタイルでは、ボーカルがミックス全体の濁りの原因になることもあります。

これらの楽器のほとんどは200〜400Hzの間に混在している為、この領域のカット処理を行わないとミックス全体が濁ります。

この領域に「おいしさ」を持つ声質の場合には、ボーカルを優先して他の楽器を大きくカットする場合もあったり、逆に声にボリュームが足りない場合にはブーストすることもあります。

他の楽器との兼ね合いやボーカル本来の声質も考えて、しっかり耳で判断して処理しましょう。


まとめ


ボーカルは多くのトラックの中でも非常に不安定なトラックのひとつです。

これらの処理をすべて適切に施すには多くの時間を消費することになりますが、ボーカルトラックにはそれほどの価値があります。

これらすべてを正しく行うことができれば、プロクオリティのボーカル品質に一歩近づくことができるのは確実なので、ぜひ試してみてください。


以上、ボーカルEQガイド【プロクオリティの5つのヒント】でした。


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