低予算で作曲を始めたい人が揃えるべき6つの機材とソフトウェア
これから音楽を作り始めようと思っているけど「作曲に必要な機材やソフトは高価なものが多いし、難しくて途中で挫折してしまったらどうしよう…」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。
たしかに、一昔前までは音楽制作といえば、プロフェッショナルが高いコストと膨大な作業量をかけて行うことのようなイメージがありましたが、今ではどんどん敷居が低くなっており、スマホ1台あれば作曲できるほど、手軽に楽しめる趣味としても広まってきています。
音楽テクノロジーの進歩
音楽はエミュレーション技術やITテクノロジー、AI学習といったデジタルの恩恵を最も受けている分野の一つといっても過言ではありません。
例えば、昔は〇百万もしたハードウェア製品がデジタルエミュレーションで数万円で購入できたり、難しい音楽理論もAIの力で解決!といったこと可能になっています。
始めたばかりで音楽のことがまったく分からない人でも、作曲補助ソフトの充実や、作り込まずともプロフェッショナルなサウンドが使えるサービスもたくさんあるので、想像している以上に作曲は簡単で手軽なものになっています。
今回は、なるべく初期投資を抑えて手軽に作曲を始めたい人の為に、揃えるべき機材とソフトウェアをいくつかご紹介します。
1. 作曲ソフト
本格的な音楽制作を予定している方はPCかMacがあると非常に便利ですが、スマホやタブレットでも十分に作曲は可能なので「初めて作曲に挑戦してみたい!」といった方はスマホからスタートしてみることをおすすめします。
まずはApp StoreやGoogle Playで作曲用のアプリをダウンロードしてみましょう!もちろん無料で利用できるものも多数あります。
→【2022年最新】スマホとタブレットで使えるモバイル用DAW(音楽制作)おすすめ5選
→【スマホでDTM】無料で使えるフリー作曲ソフト5選 | アプリ版
PCやMacをすでに所持している方は無料のフリー作曲ソフト(DAW)から試しに初めてみて、気に入ったら有料にアップグレードするといった流れでも大丈夫です。
ちなみに海外で一番人気の作曲ソフトでも2万円~くらいから入手できるので、予算に余裕のある方は作曲ソフトだけは納得いくものを選んでおくと、作曲を有利に進めることができます。
2. MIDIコントローラー
作曲ソフトを操作する為にMIDIコントローラーがあると非常に便利です。
MIDI(Musical Instrument Digital Interface)は、物理的なハードウェアとデジタルオーディオワークステーション間の通信を可能にする規格です。
音符を打ち込んだり、リズムトラックを作成するのにあると便利なツールで、もちろん無しでも作曲は可能ですが制作効率に大きく影響します。
MIDIをコントロール機器の中でもMIDIキーボードコントローラーが一般的に使用されている印象で、ほかにもリズムトラックの打ち込みに便利なMIDIパッドが付いている製品もあります。
3. オーディオインターフェイス
オーディオインターフェイスは作曲時にギター、マイク、モニタースピーカー等をデバイスと接続するために必要な機材です。
自宅で楽器レコーディングや音楽制作を行うクリエイターにとって、オーディオインターフェイスを手に入れることで、制作品質や利便性を向上させる為に役立ちます。
マイクや楽器の入力以外にも、デバイス内のサウンドをスピーカーやヘッドホンから出力する為にも、オーディオインターフェイスは重要な役割を果たしてくれます。
最近だと1~2万円台の製品でも十分な品質なので、もし予算に余裕のある方でも、先に他のツールに予算をかけることをおすすめします。
4. モニターシステム
モニターシステムは音量バランスの確認や、ミックス品質の確認の為に必須のツールです。
通常はモニター用のスピーカーかヘッドホンのどちらか、または両方を選択しますが、自宅で作曲をする方にはスタジオヘッドホンをおすすめします。
理由としては、モニタースピーカーはスピーカーの形状、部屋のレイアウト、音量の大小などの様々な要素によってサウンドが色付けされ、特にある程度のボリュームを出さないと正しいクリアなサウンドを得ることが難しいこともあり、自宅でこの条件をクリアするのは意外とハードルが高い為です。
※ただし、ヘッドホンだけでミックスする場合もいくつか注意する点があるので、詳細は別記事をご覧ください。→ヘッドホンだけでミックスする場合の注意点【DTM】
ローエンドミックスの為の重要な5つのヒントでも紹介したように、音量の大小によって特に低音の鳴り方が大きく変化するので、作曲する環境に合わせて選択しましょう。
5. レコーディングマイク
レコーディングマイクは、通常のマイクよりもサウンドを効率よく収音してデジタル信号に変換するためのマイクです。
ボーカルや楽器の収音などに必要ですが、インストゥルメント(ボーカル無し)楽曲やバーチャルインストゥルメント(デジタル楽器)を使用する場合は無くても作曲は可能です。
もしマイクが必要な場合は、SM57といったダイナミックタイプのマイクが1本あれば安定したサウンドをキャプチャすることが可能で、コンデンサーマイクよりも安価で入手できます。
6. サンプルサブスクリプション
デジタル環境で作曲するほとんどのプロデューサーは、ドラムのワンショットやコードのループ素材等、プロ品質の音楽パーツが使える「サンプルパック」を利用して作曲していますが、サンプルパックにはかなりの確率で「望ましくない」サウンドが含まれており、高いコストがかかる可能性があります。
SpliceやLoopmastersといったサンプル音源のサブスクリプションサービスでは、数千円の月額料金で何百万ものサウンドにアクセスすることができ、サウンドパックを買い揃えるよりもはるかにコスパが良いです。
便利なサービスではありますが、作曲ソフトの中にもいくつかサンプル音源が備わっているので、まずはそちらを試してみて、欲しいサウンドが無かったり、物足りなさを感じてきたら登録を検討してみましょう。
まとめ
低予算で作曲を始めたい人が揃えるべき6つの機材とソフトウェアをご紹介しました。
- 作曲ソフト
- MIDIコントローラー
- オーディオインターフェイス
- モニターシステム
- レコーディングマイク
- サンプルサブスクリプション
これから作曲を始めるなら最低限揃えておきたいツールですが、その気になればほんとにスマホ1台のみでも作曲をすることは可能です。
もちろん1度にすべてを揃える必要もないので、作曲アプリか無料のDAWをダウンロードしてみて、使いにくさや不便さを感じてきてから徐々に追加していくという形でも問題ありません。
まずは音楽を作ることの楽しさを感じてから、予算をかけて最高の楽しみの一つとしてアップデートしてみてはいかがでしょうか。
以上、「低予算で作曲を始めたい人が揃えるべき6つの機材とソフトウェア」でした。
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