【歌ってみた】自分で歌声を綺麗に録音するのに役立つ7つのヒント
歌ってみた動画を作成するときに、ボーカルレコーディングは専用の音楽スタジオを利用しなくても、正しいやり方さえ知っていれば、セルフで行うことも十分に可能です。
とはいえ、簡易的に自宅で録ったボーカルトラックでは、プロの音源と比べると少しチープな印象を受けてしまったり、エネルギーが不足していると感じることもあるかもしれません。
セルフレコーディングを行うボーカリストやプロデューサーにとって、ラジオやストリーミングで流れるような綺麗なボーカルトラックを自宅の空間で再現することは簡単なことではありません。
そこで今回は、自宅でもプロフェッショナルなボーカルトラックをレコーディングする為の7つのヒントをご紹介します。
1. 部屋の雰囲気を整える
実際にレコーディングを始める前に、部屋の雰囲気や空間を歌いやすい環境に整えることは重要です。
ボーカリストであれば「カラオケルームなら思い切って歌えるのに、自分の部屋だとなんだか気持ちが入らない…」といった経験は誰もが体験したことがあるとは思います。まずはのびのびと歌える空間演出をして、楽しく、感情的に、インスピレーションを感じることができるような雰囲気を作ってみましょう。
歌いやすい環境は人のよってさまざまですが、例えば、部屋の照明を落とす、カーテンを閉める、クローゼットの中の狭い空間、LEDライト、キャンドルなど、自分の部屋を普段とは違う空間にすることで、気持ちが入りやすくなるのでおすすめです。
2. 歌う場所を決める
家の中のどの場所でボーカルレコーディングをするのかを決めましょう。
例えば、ロックやポップのボーカルには、音の反響が少ない「デッド」な空間が最適です。自宅の場合はクローゼットの中で歌うことで、吊るした服が吸音材となり音を吸収してくれるのでおすすめです。
セルフの場合は基本的にはデッドな状態で録音しておいて、あとからDAW内でボーカルプラグインを使って編集・修正する方が、最終的に良いボーカルトラックになりやすいです。
3. リフレクションフィルターを使う
恐らく自宅でボーカルレコーディングを行う人のほとんどは、なるべくコストを下げて高品質なトラックを入手することを考えていることかと思います。
ボーカリスト向けの高品質なコンデンサーマイクを購入することは一番良い選択ではありますが、グレードによってはかなりの出費となる可能性があります。
そこで、よりコスパの良い選択肢として、マイクスタンドに取り付けるタイプの安価なリフレクションフィルターを使用することで、不要な反響音をブロックして、より高品質なボーカルトラックを手に入れることができます。
特にクローゼットのような狭い空間の場合は、低音の跳ね返りが問題になることがあるので、こもりが気になる場合は検討してみてはいがかでしょうか。
4. 機材を適切にセットアップする
次にレコーディング機器とDAWセッションをセットアップします。
機器が適切にセットアップされていない場合、レコーディング中に問題が発生してしまったり、後のミキシングの段階で修正が効かなくなることがあるので注意しましょう。
マイクの指向性に合わせた配置とボーカルとの距離に注意しながらセットアップして、余計なノイズが入らないようにエアコン等の空調も切っておくのも忘れずに。
音量調節
また、綺麗にボーカルレコーディングを行うために最も重要な要素としてゲイン量の調節があります。
これは、マイクから入る音声入力の音量を調節するプロセスで、レコーディング中に最も静かに歌う部分と最も大きく歌う部分の実際の音量レベルを確認する必要があります。
ゲイン量を適切に調節することで、サビの大きく声を張り上げたときにクリッピングしたりすることや、静かにささやくような歌声のときにゲインレベルが足りないといったトラブルを防ぐことができます。
5. ベストテイクが録れるまで何回も繰り返す
自分でセルフレコーディングする最大のメリットは「自分が納得いくまで何回でもやり直せる」ことです。
スタジオレンタルやレコーディングエンジニアにお願いしたりする場合は、時間の制限であったり、人の感情を汲み取ってしまうので、どうしても妥協してしまうポイントが出てきます。
セリフレコーディングであれば、時間や他の人を気にすることなく、場合によっては日を改めたり、アレンジや歌詞の言い回しを変更することだって可能です。
もちろん、レコーディングプロセスを先に進めるために、ある程度のところで確定させる判断力も重要ではありますが、制限無くレコーディングに集中できるのは大きなメリットです。
6. ボーカルコンピング
コンピングとは複数のテイクの中から最高の部分を切り取り、それらをつなぎ合わせて1つの「完璧なテイク」を作成するプロセスです。
小さなセクションごとにボーカルを録音して、各セクションで最高のテイクのみをピックアップして、全体で最高のトラックに仕上げる手法です。
人の声質は毎回変化するので、常に録音して最高の部分のみを残しておけるコンピングとの相性はバツグンです。
とはいえ、あまり細かく区切りすぎると、繋げて全体で聴いてみるとちょっと不自然…といったこともあるので、Aメロ、Bメロ、サビくらいの間隔で、ある程度一気に歌いきることも大切です。
7. ボーカルミックス
必要に応じてハモりパートを加えたり、さらにボーカルを重ねて豊かなサウンドにしたりして、ボーカルトラックを強化します。
声を録り終えたあとはボーカルミックスの工程に移りますが、セルフレコーディングを行うアーティストのほとんどはミックスも自分でやる方が多いと思います。
初めからすべてを自分でやるのは中々ハードルが高いので、ピッチ補正ソフトを使った音程感の修正だけでも出来るようになっておくと、最終的な品質に大きく影響するので、最初に学んでおくことをおすすめします。
まとめ
自分でボーカルレコーディングを行う為に役立つヒントをご紹介しました。
自宅でレコーディングするアーティストも増えてきているので、ボーカリストであっても、作曲力やミックスのような音楽プロデューサーとしてのレコーディングワークフローを学ぶことの重要性は上がってきています。
今回ご紹介した方法がすべてのボーカリストにとってうまくいくとは限らないので、さまざまなアイデアを試し続け、自分にとって最適な録音方法を探してみてください。
以上、「【歌ってみた】自分で歌声を綺麗に録音するのに役立つ7つのヒント」でした。