壮大なPADサウンドの作り方【Sylenth1】
今回はSylenth1を使った壮大なPADサウンドの作り方を解説します。
Future BassやMelodic Dubstep等のエモいジャンルで使えるので是非参考にしてみてください。
こういった感じのサウンドです。
オシレーター設定
まずは音作りのメインであるオシレーターの設定です。
波形はSawとPulseの2種類を4台とも8voiceで出力して、それぞれをオクターブ違いで発声させています。
Sawはオクターブ上、Pulseはオクターブ下にずらしています。
そこから更にFINEピッチを使ってSawを+0.05ほど、Pulseを-0.05づつずらすことで音に若干の厚みを加えます。
やりすぎると気持ち悪い揺らぎになるので気を付けてくださいね。
各パラメーターの設定
4台とも基本的には同じ設定にしています。
・VOLUME
4台ともMAXです。
・PHASE
それぞれのオシレーターで150~160度ぐらいずらしています。
・DETUNE
4台とも結構がっつりかけて、音の厚みとステレオ感がでるようにしています。
・STEREO
4台ともMAXです。
・PAN
すべてセンターに配置しています。
アンプエンベロープ設定
PAD系のサウンドは基本的にATTACKを遅めに設定して、音の立ち上がりを遅らせます。
そうすることで全体を包み込むようなバックに馴染んだサウンドに仕上がります。
ADSRの各パラメーターの役割は【ADSR】エンベロープを使いこなそう をご覧ください。
フィルター設定
続いてフィルターの設定です。
上のフィルターを使用して、SawとPulse共にそのままだとかなり高音が耳に刺さるので、ローパスフィルターをかけて高音を削っています。
更に下のフィルターを使用して、ボーカルや他の楽器の邪魔にならないような「3~4kHz」辺りのシンセにとっておいしい部分をブーストしています。
削り過ぎると迫力の無いサウンドになるので、耳で聴きながら慎重に削ってください。
モジュレーション・エンベロープ
先ほどのフィルターコントロールにエンベロープ効果を付加しています。
「シュワーン」といった感じになるようにアタックを遅めにして、ディケイとサスティンで徐々にフィルター効果がフェードアウトするように設定しています。
味付けといった部分になるので、お好みに合わせてどうぞ。
各種エフェクト
Distorsion
Clipでほんの少し倍音を付加するイメージです。
PHASER
・GAIN > 0
・FEEDBACK > 0
・WET > 10
で使用しています。
EQ
200Hzと1kHz周辺を少しだけブーストさせています。
DELAY
8分が4発ぐらい返ってくる設定にしています。
REVERB
広めのリバーブでさらに壮大さを加えます。
COMPRESS
・RATIO > 3:1
・THRESHOLD > -12dB
・ATTACK > 40ms
・RELEASE > 90ms
バッキングとして使用する場合は、結構ガッツリ潰しても問題ないです。
ピアノロールの打ち込み方
壮大さを演出するのにはコードボイシングも大切です。
シンセコード作成時のテクニック【EDM】
オープンボイシングを使用して、音を1オクターブ以上に広げて配置していきます。
・低音側の音の間隔を空けて、高音に向かって音の間隔を詰めるように配置すると綺麗に響きます。
・3度の音をトップノートに配置すると、よりコード感が強く出るのでオススメです。
以上、Sylenth1を使用した、壮大なPADサウンドの作り方でした。