アコースティックギターの録音に最適なおすすめマイク7選
アコースティックギターの音色を改善する為の要素はたくさんありますが、アコースティックギターの場合は生音をマイクで直接収音することが多いため、録り音を可能な限りクリアに収音することが重要となります。
あとからEQを使って音質を変更することもできますが、マイク録りの段階で、求めるサウンドに合うような最適なマイクを選んでおくと、ミックスでも有利に働きます。
ダイナミックマイクやコンデンサマイクの中でも、録音の際に周りのノイズをなるべく拾わないように単一指向性のカーディオイドタイプのマイクをチョイスすることをオススメします。
マイクの選び方
一般的に、アコースティックギターの収音には感度の高いコンデンサーマイクを使用することが多いですが、ギターの種類によってはダイナミックマイクの方が適している場合もあります。
どちらが最適なのかはプレイヤーの求めるサウンドのタイプによって大きく異なるので、まずはどのようなサウンドをキャプチャしたいのかを明確にします。
コンデンサーマイクを使用する場合、大きく分けて小型と大型の2パターンのダイヤフラム(=振動板)がありそれぞれ音の質感が異なります。
- ラージダイヤフラム
柔らかい印象で、音圧レベルが低くてもダイアフラムが振動しやすく、高い感度を得られます。ただし超高域での再現において、スモールダイアフラムよりも周波数レンジが制限されます。 - スモールダイヤフラム
ラージダイアフラムに比べて硬く振動しにくいため、音圧レベルの大きな音源でもクリップや歪が発生しにくいという利点があります。しかし感度が低いため音の増幅が必要となり、その過程でノイズの影響を受けやすくなります。
できるだけ多くの種類のマイクをさまざまなポジションで試してみて、自分の求めるサウンドを手に入れましょう。
Audio-Technica AT2035
- コスパの良さ
- 低ノイズ、ナチュラルな音質
- 多用途
単一指向性のコンデンサーマイクです。自宅でのレコーディング用として人気があり、クリエイターの方だと所有している方も多いのではないでしょうか。
ダイヤフラムが大きく、ダイナミックマイクよりも大きな音量での録音が可能な為、少ないノイズで非常にクリアな録り音が特徴で、ボーカル用としても優秀なマイクです。
値段も安く、非常にコストパフォーマンスの高いマイクなので、最初の一本としてもおすすめです。
BLUE Bluebird
- 原音を忠実に再現
- ハイパスフィルター、減衰パッド搭載
- モダンなトーン
モダンで原音に忠実で、アコースティックギター本体の持つサウンド特性を再現してくれるマイクです。
カーディオイドピックアップパターンなので、正面のアコースティックギターの音だけを綺麗に拾うことが可能で、100Hzのハイパスフィルターと-20dBパッドのおかげで、オーディオの品質をさらに細かくキャッチしてくれます。
手ごろなお値段とはいえませんが、ワンランク上の録り音を求めている方に最適です。
Shure SM81
- 最高音質
- フラットな周波数応答
- ピアノ、シンバル、ストリングス系にも最適
今回紹介する中で最も高価なコンデンサーマイクですが、アコースティックギター用のマイクとしてプロフェッショナルから確固たる評判を得ている高品質マイクです。
スモール・ダイアフラムを搭載しており、特性としては原音に忠実なフラットな周波数応答を提供します。セルフノイズは非常に低く、出力は高く、軸から外れても最小限の色付けになります。
予算に余裕がある場合には、今回のリストの中では最も高音質なサウンドをキャプチャすることが可能で、幅広い周波数特性、低いノイズ特性、RFノイズに対する高い耐性を備えています。
Shure SM58
- 定番マイク
- 頑丈なのでライブ向け
- お手頃価格
マイク界の大定番Shure「SM58」。業界標準のダイナミックマイクで、周りのノイズを拾うほど感度も高くないのでアコースティックギターの集音にも使用されています。
非常に耐久性が高いので、普段のリハーサルスタジオやライブ現場でアコースティックギターを使用することが多い方にオススメです。
ダイナミックマイクなので、他のコンデンサーマイクよりもお手頃な価格で入手できます。
AKG Perception 170
- 周波数レンジの高さ
- ピッキングのエッジ感
- 感度が高い
スモール・ダイアフラムを採用したコンデンサーマイクです。
音の立ち上がりや高い周波数レンジを持っており、アコースティックギターの煌びやかさやピックニュアンスまで綺麗に拾ってくれます。
その反面、細かいノイズまで拾ってしまうので、自宅よりも音響処理の整ったスタジオのような録音スペースを確保することが必須になります。
Beyerdynamic M160
- リボンマイク
- 暖かみのあるトーン
- タイトな収音特性
M160は、高い出力と音のかぶりの影響を受けにくいダブルリボン設計です。リボンマイクは古くから様々な音源ソースに対してウォームでナチュラルなサウンドを収録するのに最適なマイクとして人気があります。
指弾きのアルペジオパターンのような比較的静かなアコースティックギターを収音することを得意としており、非常にタイトなハイパーカーディオイドパターンを採用している為、聴きたい音だけにフォーカスすることができます。
リボンマイクは古くからある方式のマイクで、繊細かつ自然な音が集音できることから、ボーカルやナレーションなどにも使用されています。
RODE M3
- 低価格コンデンサーマイク
- 頑丈な設計
- 低ノイズ
優れたコンデンサーマイクをダイナミックマイクの価格帯で提供することに成功した高品質なマイクです。
低価格だからといって決して手抜きをした製品ではなく、M3は重量感のある金属製のボディを持ち、コンデンサーカプセルは内部でショックマウントされている為、ノイズを極限まで低減しています。
大音量の音源には10dB/20dBのパッドが選択でき、レコーディングの透明感を損なう近接効果の低周波を低減する80Hzのローカットフィルターが搭載されています。
コンデンサーマイクが欲しいけど、予算的に厳しい…という方はこのM3を試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
アコースティックギターの録音に最適なおすすめマイクをご紹介しました。
- Audio-Technica AT2035
- BLUE Bluebird
- Shure SM81
- Shure SM58
- AKG Perception 170
- Beyerdynamic M160
- RODE M3
アコースティックギターは約100Hz~10KHzまで聞こえる広い周波数範囲を持つ楽器です。ギターは人が演奏する為、音圧のダイナミクスも大きくなることが予想されるので、非常に細かいダイアフラムを備えており、音響の広い範囲をキャプチャするのに十分な周波数応答を持ったコンデンサーマイクを使用するのが一般的です。
自分の演奏スタイルや求めているサウンド、録音環境なども考慮しながら最適なアコースティックギター用マイクを選択しましょう。
以上、「アコースティックギターの録音に最適なおすすめマイク7選」でした。