バッキングギター攻略!伴奏に使える4つのコードボイシング
バンドをはじめて、ギターを担当しているとたまに耳にする「バッキング」という単語。
ギターが二人いる場合に「じゃ俺リード弾くから、バッキングよろしく」というような会話が飛び交ったりします。
今回はバンド内での具体的なバッキングギターの役割とそのコードボイシングについてお話します。
バッキングギターとは?
バッキングギターとはアンサンブル内で「伴奏」を担当する楽器です。
- リズムギター
- サイドギター
のような言い方もしますが、意味合い的には同じです。
簡単にいうとメロディを支える為の和音(コード)弾きを担当するパートで、幼稚園や小学校のときに歌の後ろで先生がピアノを弾いてくれている。あれも伴奏であり「バッキングピアノ」です。(ピアノに対してあまりバッキングとはいいませんが。)
英語で「Backing」直訳すると、後援や後ろで支えるといった意味合いになり、文字通りソロや歌などの背後で演奏するのがお仕事です。
バッキングギターの重要性
バッキングギターの演奏は、基本的にはコードを押さえながら、ドラムやベースの生み出すビートに合わせて、コードストロークします。
音楽的にいうとリードギターよりもバッキングギターのほうが重要度は高いです。
役割的にはベースと同じように、アンサンブルのグルーブ感を作り出すパートなので、しっかりとリズムに合わせて練習しましょう。
伝説のギタリストCarl Verheyenも
「プロのギタリストが生計を立てているリズムギター。ソロをプレイできるのは実際には5%の時間だけです。リズムギターをおろそかにしないでください。」
と言っています。
リードやソロギターが華やかでスポットを浴びますが、実際には長いギター人生で95%ぐらいはバッキングギターを演奏することになるので、バッキングギターに力を入れるほうが仕事が入りやすいということです。
→ギター練習のモチベーションアップ!トップギタリストの名言集
続いてバッキングギターで使われるコードボイシングをいくつかご紹介します。
オープンコード
別名ローコードとも呼ばれるオープンコードは、ギターヘッド側の一番低いポジションで開放弦を取り入れたボイシング。
ポップやバラードなど、アコースティックな緩やかな楽曲に使用されることが多いです。
エレキギターの場合ディストーションのような激しい歪みとの相性があまり良くなく、倍音が膨らみすぎてコードの分離感が無くなります。
バレーコード
初心者キラーの「Fコード」の形です。
苦手な方も多いかとは思いますが、実はバレーコードを押さえることができると、フレットを横に移動させるだけで、多くのコードを押さえることができるようになる汎用性の高いコードボイシングなのです。
また、コードを「形」ではなく「場所」で覚えれるようになるので、進行を覚えるのにも適しています。
パワーコード
パワーコードは「ルート音+5度の音」で構成された非常にシンプルなコードボイシングです。
ロックのような激しい音楽との相性が非常に良く、響きが単純化されるのでディストーションやファズのような激しい歪みでもコードが潰れてしまうことがないです。
3度の音がないのでメジャーコードでもマイナーコードでもない自由度の高さも特徴で、メジャースケールでもマイナーペンタでも強引に弾けてしまうのが、ロックたる由縁。
→【簡単ギター】ほぼパワーコードだけで弾ける曲 5選
ジャズコード
テンションノートや6th、オーギュメント、ディミニッシュ等、バレーコードよりも多くのノートを押さえることが可能なボイシング。
コードの構成音が多く、ジャズのような都会的な複雑な響きが特徴なので、なるべくクリーンやオーバードライブぐらいの軽い歪みに抑えたほうが効果的です。
このようにジャンルごとにも最適なコードボイシングが存在し、バッキングといえど構成音のアレンジ次第で楽曲の雰囲気は大きく変わります。
さらにカッティングやブリッジミュートといったテクニックを使えば、パーカッシブなサウンドでリズムをより強調した演奏も可能なので、非常に奥が深いパートでもあります。
以上、「バッキングギター攻略!伴奏に使える4つのコードボイシング」でした。