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DTM

コンプレッサーの種類とその特徴について【DTM】

2020年8月17日


コンプレッサーの種類とその特徴について【DTM】


↑今回の内容の音声配信です。


コンプレッサーはダイナミクスを調節するという役割だけではなく、圧縮を加えることで機種ごとにサウンドにテイストが加わります。

特に実機のハードウェアコンプレッサータイプは、それぞれに圧縮回路の違いによる音質特性があり、そのサウンドキャラクターもコンプレッサーを選ぶ際の重要な要素となります。


もちろん音質の変化はプラグインソフトウェアにも反映されており、今回は圧縮回路ごとの音質特性の違いと、使用用途について解説していきます。


※コンプレッサーの詳しい使い方や仕組みついてはこちらをご覧ください。
コンプレッサーの基本的な使い方

FETタイプ

FET


FETタイプコンプレッサーの特徴はアタックの反応速度にあります

音の立ち上がりが早いドラムやパーカッションのような楽器と相性がよく、深めにかけてもしっかり反応してくれるます。

設定次第でどんな音源にもマッチするので、比較的サウンドメイクのしやすいコンプレッサーになります。


実機でいうとUNIVERSAL AUDIO 1176が有名で、これにインスパイアされたソフトウェアタイプのプラグインも多く販売されています。

1176


このタイプはスレッショルドが付いておらず、インプットの音量を上げることで圧縮量を調整します。
エキスパンダー的な要素が加わり、この効果により全体的な音圧感が持ち上げられ、ミックスの中で音の存在感が増します。

また、内部で使用しているトランスの効果も合わさり、コンプレッションしていない状態でも、音源に少しのパンチが加わるという特徴があります。


VCAタイプ

VCAコンプ


VCAタイプのコンプレッサーは、SSLAPIのようなコンソール型のチャンネルから圧縮回路を抜き出したような製品で、自然なダイナミクスコントロールが特徴です。

コンソールと同じようにVCAタイプはマスタートラックや楽器をまとめたバストラックに対してかけるのが最も最適で、トラックに一体感を加える目的で使用します。


最近のDAW標準のデジタルコンプなどにクラシックモードやVCAモードとして搭載されています。

使い方としては楽器全体を全体をならすように、うっすらかけるのが一般的で

  • ゲインリダクション : 2dB
  • アタック : 遅め
  • リリース : 早め

マスターやバストラックに使う場合はこれぐらいの設定値が目安です。


真空管(チューブ)タイプ

真空管コンプ


真空管タイプは文字通り圧縮回路に真空管を用いたコンプレッサーで、サチュレーションのような歪み系エフェクトと似たような倍音が付加されます。

通すだけでもハイミッド辺りがブーストされ、非常に抜けの良いサウンドに仕上がるので、エンハンサー的な使い方をするエンジニアも多いです。


実機ではFairchild 660/670が該当し、それらをソフトウェア化した製品も多く販売されています。

操作方法も実機と同じようにアタックとリリースの長さが組み合わされたプリセットから選択して、音源ソースに合う設定を選択する形です。


真空管タイプの最大の特徴は、インプットレベルとスレッショルドを調節して得られる歪み(倍音)成分で、ロックやダブステップのような攻撃的なサウンドが欲しい場合に最適です。


OPT(オプティカル)タイプ

オプトコンプ


OPTタイプのコンプレッサーは、オーディオ信号を光に変換して、光が強いほど抵抗値を上げてオーディオ信号を小さくするという、比較的原始的な動作タイプのコンプレッサーです。

アタックタイムが遅く、ほかのコンプタイプにはないような非常に緩やかなかかり具合が特徴で、現在でも頻繁に使用されています。


代表的な実機はTeletronix LA-2ATUBE-TECH CL 1Bなどがあり、このタイプをモデリングしてソフトウェア化した製品も多く販売されています。

パラメーターが非常にシンプルで、レシオは大小の切り替え式で、アタックは固定、リリースは自動的に調整される仕組みになっているので、ある意味初心者向けの製品ともいえます。

オプトパラメーター


細かい調整ができず、全体的に緩やかなかかり具合なので、ドラムやパーカッションのような瞬間的なエネルギーを操るのには不向きで、それよりもトラック全体のダイナミクスコントロールに適しています。

PAD系やストリングスのような伴奏楽器のサスティンのダイナミクスを均一にするような使い方が一般的で、強めに圧縮をかけてもサウンドテイストが変化しないので、原音のニュアンスを損ないたくない場合にも便利です。


まとめ


コンプレッサーの種類について解説しました。

  • FET
  • VCA
  • 真空管
  • OPT

楽器や使用用途に合わせてこれらを使い分けることで、よりミックス品質は向上するでしょう。

個別に集めるのもいいですが、最近の優れたデジタルコンプだとすべての機能がまとまって入っていたり、実機以上に細かい設定が可能なので色々調べてみることをオススメします。


高性能コンプレッサープラグインソフトおすすめ 5選【DTM】


以上、コンプレッサーの種類とその音質についてでした。


EQ(イコライザー)の種類とその使い方について

DTM初心者の方必見!簡単にできるミックスのテクニックとコツ

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