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GUITAR

ギターアンプのセッティングと音作りの基礎

2021年10月13日

ギターアンプのセッティングと音作りの基礎

すべてのギタリストにとって、ギターアンプのセッティングと音作りを正しく理解し、音楽ジャンルや自分の演奏スタイルに合ったサウンドを作り出せることは大きな武器となります。

経験豊富なギタリストにとってもそうですが、同じギターフレーズでもサウンドの良し悪しで聴き手に与える印象は大きく変化する為、プレイヤーが求めるサウンドを再現するスキルが求められます。 

今回の内容はギターアンプのすべてのコントロールについて説明し、それらつまみがサウンドにどのように影響するのか、最後にジャンルに合ったいくつかのプリセットも一緒にご紹介します。

アンプつまみの役割

アンプつまみ

ほとんどのアンプに標準的に搭載されているメインコントロールについて解説します。メーカーや機種によっては呼び名が異なったり、独自のつまみが搭載されていることもあるので、一概にすべてのアンプが以下のようなコントロールとは限りません。

  • Volume : 音量
  • Gain : 歪み
  • Bass : 低音
  • Middle : 中音
  • Treble : 高音
  • Tone : 音質
  • Resonance : 超低音
  • Presence : 超高音

Volume

アンプには一般的に1つか2つのボリュームコントロールが搭載されています。ボリュームコントロールが1つしかない場合は、マスターボリュームコントロールとして機能します。

2つある場合のほとんどは1つはクリーンチャンネルを制御する用で、もう1つは歪みチャンネルを制御する用に分けられています。

Gain

Gainはプリアンプセクションの音量コントロールであり、一般的にはオーバードライブやディストーションと呼ばれる「歪み」を得る為に使用されるつまみです。

ギターからの信号がアンプを通るときには2つのセクションを通過します。最初に「プリアンプ」と呼ばれる音質を調整したり、ゲイン量をコントロールするセクションを通過し、つまりゲインを高くすると、プリアンプ部の音量が飽和しはじめ、サウンドが徐々に歪んでいきます。

ギターアンプのゲイン(歪み)を使って音作りする方法

2番目に「パワーアンプ」と呼ばれるで全体の音量を制御する為にセクションを通過し、スピーカーから出力されます。

Gainはアンプのサウンドメイクにおいて重要なつまみであり、ラウドロックやメタルを演奏する場合には多くのゲインが必要になり、ポップやカントリーミュージックではゲインを最小限にして演奏する場合もあります。 

Bass

低音の量をコントロールします。

太く重たいサウンドにしたい場合はつまみを上げると「ズンズン」した心地よい低音が再生されますが、あまりブーストし過ぎるとベースと被ったり、モコモコした抜けの悪いサウンドになってしまう場合もあります。 

バンドのようなアンサンブルで演奏する場合は慎重にコントロールすべき帯域です。

Middle

中音の量をコントロールします。

中音はギターにとって最もおいしい周波数帯域で、Middleのつまみ設定を高くすることで、ギタートーンがより豊かになります。

他の楽器と一緒にバンドで演奏しているときにギターの音がこもることを防ぐことができますが、中音域はボーカル等の重要なパートが存在する帯域なため、状況に応じて正しく設定する必要があります。 

Treble

高音の量をコントロールします。

高音をブーストすることで、よりシャープで鮮明なサウンドを手に入れることができます。

高くしすぎると突き刺さるような耳障りな高音が出てしまいます。通常はリードギターやエッジ感が必要なカッティングギター等でブーストすると効果的です。

Tone

一部のギターアンプには、高音域、低音域、中音域のコントロールがなく、代わりにトーンコントロールが備わっていることがあります。

このコントロールを使用すると、高音と低音を調整するのと同様の効果が得られ、コントロールを上げると高音がより強調され、ギターのサウンドがよりシャープになります。反対にトーンコントロールを下げるとトーンは丸くまろやかになります。  

Resonance

レゾナンスは低音寄りもさらに低い音域を調整することができます。

メタルロックやギターを単体で使用するときなど、場面は限られますが、必要に応じてローエンドを追加することができます。

Presence

プレゼンスは最終的な高音域を調整することができます。

サウンドにエアー感を追加したり、カットすることでまろやかなサウンドになります。

アンプチャンネルを選択

アンプチャンネル

ギターアンプには複数の異なるサウンド特性を持つチャンネルがついていることがほとんどです。

一般的にはクリーンチャンネルドライブチャンネルの2つのチャンネルを備えたアンプがたくさんあり、状況に応じて二つを切り替えることで、より多彩な音作りが可能になります。

チャンネルが複数あることで、ゲイン設定をいじることなくクリアなトーンと歪んだトーンを簡単に切り替えることができたり、バッキング用の設定とリードギター用の設定など、異なるサウンドを簡単に切り替えることができるので非常に便利です。

クリーンチャンネル

クリーンチャンネルを使用することで、ゲインがほとんどかからないクリアなクリスタルトーンを出力することができます。

実際にはゲインコントロールが備わっているアンプが多く、一定のクランチ気味のやや歪んだトーンが得られます。

主に足元のエフェクターを使ってディストーションを得る場合や、その他エフェクトの効果を直接的に得たい場合にはアンプのクリーンチャンネルを使用することをおすすめします。

ドライブチャンネル

ドライブチャンネルに設定することで、ゲインが大幅に向上します。

アンプによっては得られる歪み量に応じてさらに複数に分けられていることも多いです。激しく歪んだサウンドはメタル系やハードロックに最適ですが、歪ませすぎるとコード感が損なわれたり、埋もれてしまう原因にもなるので注意しましょう。

メタル向けハイゲインアンプおすすめ5選

ギターアンプエフェクト

アンプエフェクト

ギターアンプにあるメインコントロールを紹介したので、次にエフェクト関係のコントロールを見ていきます。

使用するアンプによっては多少異なりますが、一般的なアンプに搭載されていることの多いエフェクターをいくつかご紹介します。

  • Reverb : 残響音
  • Delay : やまびこ効果
  • Phaser : 位相ズレによる干渉
  • Flanger : ジェットサウンド
  • Chorus : 音の揺らぎ

Reverb

リバーブはほとんどのギターアンプに標準的に搭載されていることが多いエフェクトの1つで、空間の音の反射を再現するエフェクトです。

音の反響は日常生活で自然と耳にしているエフェクトなので、よりナチュラルなサウンドにしたり、大きなホール空間のような壮大な反響を付加することも可能です。

特にリードトーンやギターソロのような音使いで効果的です。

Delay

ディレイエフェクトを使用するとやまびこのように音が繰り返し再生されるエフェクトです。

原理的にはリバーブと同じ空間再現のエフェクトなので、ギターソロを演奏するときに付与することで素晴らしい効果を発揮します。

他にも付点8分を使った特徴的なフレーズを構築したりと、使い方次第で様々な効果が得られます。 

Phaser / Flanger

フェイザーとフランジャーの効果は非常に似ており、原理的には位相の違いによる音の干渉です。

飛行機のジェット音のような「シュワーン」とした効果を得ることができます。  

Chorus

コーラスは複数の音がぶつかり合ったような音の揺らぎを加えることができます。

特にクリーンのアルペジオやソロギターで使用すると、ギタートーンの奥深さと存在感が増します。

アンプの音作りのやり方

アンプ音作り

これでギターアンプの基本的なコントロール、エフェクト、チャンネルについて解説しましたが、実際のところそれらを組み合わせて最高のサウンドを作成する方法を知りたいという方がほとんどだと思います。

ここからは、どんなアンプでも最高のトーンを得る為のガイドをご紹介。

クリーントーンの作り方

ギターアンプでクリアなクリーンなトーンを出したい場合は、次の手順を参考にしてみてください。

  1. アンプをクリーンチャンネルに設定します。 
  2. ゲインコントロールを完全に下げます。一部のアンプは、ゲインが0の場合、ボリュームが完全に消えるように設計されているため、その場合は少しだけつまみをひねります。 
  3. 次に、中音域、高音域、低音域(またはトーン)を12時の方向に調整します。もっと奥行きが必要な場合は低音を上げて、より鮮明でコードの分離感が欲しいと感じた場合は、高音域を増やしてください。他の楽器に埋もれていると感じる場合はボリュームよりもまずは中音域をブーストします。 
  4. 軽くリバーブを追加します。
  5. 必要に応じて、ディレイやコーラスなどの他のエフェクトを試してみてください。 

オーバドライブトーンの作り方

クランチ~オーバードライブくらいの程よい歪みのトーンは多くのロックバンドに最適な音作りです。素晴らしいオーバードライブトーンを得る為に次の方法を試してみてください。

  1. オーバードライブチャンネルを使用するか、もしくはクリーンチャンネルのゲインゲインブーストで十分な場合はそちらも試してみます。チャンネルの違いでトーンが大きく変わる為、両方を試してみて最適な方を選択します。
  2. ゲインコントロールで歪み量を調整します。オーバードライブチャンネルを使用している場合は、大体3前後のゲイン量から始めて、必要に応じてさらに追加していきます。 
  3. 高音域、中音域、低音域を中程度に設定します。基本的にはクリーントーンを得るのと同じ手順で行いますが、より倍音が追加されているので、高音域の扱いには注意します。  
  4. 軽くリバーブを追加します。

ギターアンプの音作りと正しい使い方

ジャンルごとのアンプセッティング例

多くのギタリストがロック、ブルース、メタル、カントリーなどに最適なアンプ設定を知りたいと思っているとはいますが、実際のところアンプのセッティングを真似しても特に意味はありません。 

ギターのサウンドはアンプごとの特性以外にもギター本体の特性、ピックアップ、シールド、エフェクター等の多くの要素を通過して出力されるので、それらも考慮しながら全体のトーンを決定します。

マーシャルアンプのごく一般的なセッティング例としてご紹介するので、あくまで参考程度にして最終的には自分の耳で判断することをおすすめします。

ロックミュージック

ロックミュージック全般で使用できる、安定したエレキギターサウンドが手に入ります。

高音、中音、低音は非常にバランスが取れたセッティングで、バンドで演奏する場合にはMiddleを若干削ることでボーカルの為のスペースを確保します。

メタル

ヘビーメタルの場合は、ゲインを高く上げる必要があります。

最近のモダンメタルだと実際にはトーンが潰れる程激しい歪みではないので、場合によってはコードの分離感があるくらいで留めることもあります。

ズンズンとした低音と煌びやかな高音が特徴的な為、ブーストすることで金属っぽい重厚なサウンドになります。

カントリー・ファンク

カントリーミュージックにはクリーン~クランチくらいの解像度の高いトーンが必要になるため、ゲインを少なめに設定します。

低音をカットすることで明瞭度をあげ、高音を適度にブーストすることでカッティング系のギタースタイルにも対応することができます。

まとめ

ギターアンプのセッティングと音作りの基礎についてお話しました。

ギターアンプのセッティングとコントロールつまみの効果をすべて理解することは、特にギター初心者にとっては混乱することもあるかと思いますが、アンプでの音作りを知ることはギタリストにとっては重要な要素となります。

実際にスタジオにいって、大きな音でつまみによる音の変化を感じ取りながらセッティングしてみることも重要です。

以上、「ギターアンプのセッティングと音作りの基礎」でした。

 
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