シンセサイザーに搭載されているエフェクトの種類と使い方について【DTM】
前回の記事シンセサイザーの仕組みを覚えよう!【DTM】で基本的なシンセサイザーの発声原理についてお話しましたが、今回は最近のデジタルシンセサイザーに内蔵されているエフェクターについてご紹介します。
鍵盤を押すことで入力された信号がオシレーター→フィルター→ADSRエンベロープと流れ、最後にエフェクターを通過します。
新たにプラグインエフェクトを挿すよりも、なるべくシンセサイザー内部のエフェクトを使用することでCPUの節約になったり、音馴染みが良いです。
基本的にはギターやDTM全般で使用するエフェクトと変わりはないですが、今回はシンセサイザーによく使われるいくつかの代表的なエフェクトについて解説していきます。
イコライザー
フィルターのように広くカットするのではなく、より細かい周波数帯域に絞って音質調整できるのがイコライザーです。
さらに細かい音質調整が必要な場合には外部プラグインのパラメトリックタイプEQを繋いで使いましょう。
→EQ(イコライザー)を使って不要な音をカットしよう
コンプレッサー
音のダイナミクス(最大音量と最小音量の差)を少なくする為に圧縮します。
大きな音を潰すことで全体の音圧を上げたり、音量を均一化することで聴きやすくなります。
→コンプレッサーの基本的な使い方
ディストーション
歪みを加えることで倍音を付加するエフェクター。
ロックギターに使用されるディストーションと同じで、荒々しく攻撃的なサウンドを入手することができます。
原理的には激しくコンプレッションをかけている状態なので、やりすぎると音の芯が無くなり、ダイナミクスのない平坦なサウンドになってしまうのでやりすぎには気を付けましょう。
→歪み(オーバードライブ、ディストーション)が音楽に与える効果
リバーブ
部屋の空間の響きを再現するエフェクター。
他にも教会やホール、洞窟など様々な場所の音の残響がシミュレートされているので、簡単にサウンドに奥行きを加えることができます。
しっかりとローカットをかけないといくつも重なった低音で、トラック全体が濁る原因にもなります。
→クリアで立体感のあるミックスの為の5つのリバーブテクニック
ディレイ
やまびこのような音の反射を再現するエフェクターで、動作原理はリバーブと同じです。
繰り返しの時間や回数を決めることで様々な音の反射を生み出すことができるので、普通ならできないようなディレイを使った独特なフレーズも作れます。
主にリードシンセに厚みを加えたりするのに使用されます。
→ディレイの使い方【ミックスで使える5つのテクニック】
コーラス
こちらもディレイ、リバーブと同じく空間系の一種で、パラメーターの設定を変えることでコーラスになります。
20msぐらいの短いディレイを加えて、ウェット信号を少し揺らすことで複数の音が重なったような独特な雰囲気が加わります。
フランジャー
フランジャーは激しいコーラスです。
ジェット機のような「シュワーン」としたような効果を加えることができます。
エレキギターにもよく使用されています。
フェイザー
フェイザーは音の位相(フェイズ)をシフトさせて原音を混ぜることであえて音をぶつけ合うことでシュワーといった独特の効果が得られます。
飛び道具的な効果を得る為によく使われます。
まとめ
シンセサイザーで使用されるエフェクトを8つまとめました。
- イコライザー
- コンプレッサー
- ディストーション
- リバーブ
- ディレイ
- コーラス
- フランジャー
- フェイザー
オシレーターで音の元となる波形を生み出し、フィルターで倍音をコントロールし、エフェクター使って最終的なサウンドキャラクターを決定します。
他のトラックとの関係性を考慮して、音質バランスを整えたり、音色を変更させましょう。
以上、「シンセサイザーに搭載されているエフェクトの種類と使い方について【DTM】」でした。