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キックドラムにパンチを加えたい時に使える6つのミキシングテクニック

キックドラム

キックドラムにパンチを加えたい時に使える6つのミキシングテクニック

キックドラムは、曲のリズムやグルーヴを決定する上で非常に重要な役割を果たします。

特にロック、ダンスミュージックやヒップホップなどのビート重視のジャンルでは、キックドラムが持つ「パンチ」感は重要な要素となります。しかし、録音やミキシングの過程で、キックドラムがミックスの中に埋もれてすまうことも少なくありません。

そこで、今回はキックドラムにパンチを加えるためのミキシングテクニックをいくつかご紹介します。これらのテクニックを使うことで、キックドラムがより力強く、ダイナミックに鳴るようになります。

1. レイヤーキック

レイヤーキック

音楽制作における「レイヤー」とは、複数の音源を組み合わせることによって、新たな音を作り出すテクニックです。

キックドラムにおいては、元々のキックドラム音に加えて、別の音源を加えることで、パンチや鳴りの強化を図ることができます。

レイヤーイングに使える音源は様々ですが、キック同士を重ねたり、その他にも「タム」や「シンバル」などを重ねて強化することもあります。これらの音源を重ねることで、キックドラムの攻撃的な部分を強化することができます。

具体的な方法としてはイコライザー(EQ)を使って帯域を分離してから重ね合わせることで、よりクリアで解像度の高いサウンドに仕上がります。実際にはとても繊細な作業です。キックの組み合わせやどこの周波数でどれくらいの幅で重ね合わせるのかなど、センスが問われる部分です。

レイヤーイングを行う際には、音源同士がうまく合わさるように、音程や位相などを調整する必要があります。また、レイヤーイングによって音が複雑になりすぎると、聴き取りづらくなることもあるため、適度な加減が求められます。

レイヤーを使用してサウンド強化する為の10のヒント【DTM】

2. サチュレーション

サチュレーションの画像


サチュレーション=歪みのことです。ギターに使用されるオーバードライブやディストーションと原理は同じですが、キックの場合は音質が激しく変化しない程度の微量の歪みを加えます。

同じ音量でもサチュレーションをかけてブーストされたキックは、暖かみや厚みが付与されることで音圧が増します。

ビーターアタック音や、ローミッドからミッドにかけての「人の耳が認識しやすい低域」が自然にブーストされることで、実際の音量感以上に手前にキックが抜けてきます。

サチュレーション無し
サチュレーション有り


3. 高音域が足りていない

キックの周波数の画像


キックサンプルによっては高音域がほとんど出ていないサンプルも存在します。単体で聴くと低音が豊富でカッコいいサウンドに聴こえるんですが、アンサンブルだとしっかりと高音域をブーストしないとキックドラムが抜けてきません。

キックドラムが抜けてこないときに改善するべき6つのポイント

最近のHiphopやTrap系のサンプルパックによくあるキックサウンドで、ビート系のリズム楽器主体の音楽では問題ないですが、ロックや、EDMのように上物楽器が大きくなっているジャンルだと埋もれやすくなります。

低音が豊富なキック


高音域を付加する方法としては先述した「レイヤー」が最も効果的です。アタック成分が豊富に含まれたキックを探して重ね合わせることで、パンチのあるサウンドになります。

EQフィルターを使用して2つのキックの高音成分と低音成分に分けてから重ねると綺麗に二つのキックが鳴ります。

低音キックの画像
高音キックの画像
高音を重ねたレイヤーキック



4. トランジェント補正

トランジェントの画像

トランジェントとは、短時間に急激な音量変化が生じる音波のことを指します。トランジェントは音のアタック部分であり、特に打楽器の音、弦楽器のピッキング音などに現れます。

例えば、ドラムのキックやスネアはトランジェントが強く現れる楽器で、瞬間的に大きな音が鳴るため、トラックのダイナミックレンジや音のパンチ感、明瞭さなどに大きく関わっており、トランジェントの処理に注意を払うことが重要です。

キックでいうとビーターがバスドラムを叩いた瞬間に生まれる瞬間的な大きなエネルギーのことです。

特に打楽器においてはこのアタック部分に生まれる瞬間的なエネルギーがもっとも大事なので、コンプレッサーで潰してしまわないように気を付ける必要があります。

Transient Shaper」と呼ばれるプラグインを使用してアタック部分のみをブーストすることで、簡単にパンチのある抜けるキックサウンドが手に入るので試してみてください。


5. ローエンドマスキングの回避

ローエンドマスキングの画像

低音が多く含まれるキックドラムとベース等の楽器が同時に鳴っていると「ローエンドマスキング」と呼ばれる現象が生じ、キックドラムの音が濁ってしまうことがあります。

キックが最大限鳴るように、ベースとキックを上手く住み分ける必要があるのですが、ローエンドミックスは非常に難易度が高いミキシングテクニックの一つです。

ローエンドの処理については別記事でも詳しく解説しているので合わせてご覧ください。
ローエンドミックスの為の重要な5つのヒント

実際にベースとキックを上手く住み分ける方法は色々ありますが、次の項目のサイドチェインによる「ダッキング」を使うのが一般的です。

キックとベースを綺麗にミックスする為の6つステップ

6. サイドチェインによるダッキング

ダッキングの画像


ダッキングとはキックが鳴った瞬間にだけ特定のトラックのボリュームを下げることができる、非常に便利なテクニックです。

ベースとキックドラムのトラックで使用されることが多く、キックドラムの音が鳴っているときにだけベースの音量を下げることで、マスキングを避け、キックドラムの音を引き立てることができます。

やり方は、ベースのトラックにコンプレッサーを挿入し、キックドラムトラックからサイドチェイン信号をベーストラックに流して、キックが鳴っている時に、ベースの音量を下げるように設定します。

サイドチェインコンプレッションの重要性とテクニックについて

※設定が複雑だと感じる場合は、ダッキング機能搭載のプラグインを使うことで簡単にマスキングを回避することができるようになります。

まとめ

キックドラムは、楽曲のリズムやグルーヴに欠かせない重要な役割を担います。特にビートを中心のジャンルでは、キックドラムの持つ「パンチ」が重要な要素となります。

今回のミキシングテクニックを使って、ミックスの中でキックドラムの音を引き立てることで、パンチと力強さのあるリズムトラックが手に入ります。

以上、「キックドラムにパンチを加えたい時に使える6つのミキシングテクニック」でした。


キックドラムにパンチを加える音作り【ミキシングテクニック】

キックがこもって抜けてこない3つの原因【DTM】

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