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キックドラムにパンチを与えるミキシングテクニック【EDM】

2019年10月8日


キックドラムにパンチを与えるミキシングテクニック【EDM】


今回はDTM初心者の方に向けてパンチのあるキックドラムの作り方について説明します。


キックドラムは海外のダンスミュージックやHiphop,Trapといったジャンルにおいては、ボーカルよりも重要な役割を担います。


EDM等のデジタルミュージックにおいて、キックは一番大切です。
たっぷりと時間をかけてキックだけでもノれるぐらいのクオリティを目指しましょう。

最後にこの記事の内容に沿った解説動画を添付しておりますので、そちらも合わせてご覧ください。


1.良質なキックサンプル選び


サンプルの音質7、ミキシング3ぐらいの割合で音質に影響を与えるので、はじめに良質なサンプルを選ぶことは重要です。



素材が良くないと、どれだけ加工しようと良い音にはならないです。



キックはサウンドの土台になるのでここは時間をかけて慎重に選ぶべきです。

現在多くのサンプル音源販売サイトが存在し、海外の有名所だと 「Loopmasters」や 「Splice」がクオリティが高く種類も豊富なのでオススメです。


ここで気を付けるべきことが、少し矛盾しますがある程度は妥協して決めるということも必要で、実際のところサンプルの数が多すぎて、作業時間のほとんどをサンプルチョイスに費やしてしまうということにならないようにしましょう。

※「Splice」で、200万を超えるサンプルがあります。



「もしかしたらこのサンプルより、もっとイメージに合う良いサンプルがあるかも・・・」

というループに陥って、筆者自身も作曲工程のほとんどをサンプル探しに費やしてしまうことがよくあるので、気を付けるようにしています。


80点のサンプルを探して、残りの20点を音処理で埋める。
ぐらいの気持ちでチョイスすると丁度いいです。


2.複数のキックをレイヤーする


残りの20点を埋める方法として、もっとも一般的なのがこのレイヤー。



「低音は効いてるけど、ちょっとこもってる感じが・・・」

とか

「アタック感があって良いサンプルだけど、ちょっと低音がスカスカだなぁ・・・」


とか感じることがあると思います。

そういった場合に、その2つを組み合わせることで、理想のサウンドに近づけることができます。

低音の効いたKick A
アタックの効いたKick B


具体的にはほとんどのキックがこのように低音部と高音部に分かれているので、2つのキックをイコライザー(EQ)を使って分離してくっつけるのです。

簡単に見えますが、実際にはとても難しい作業です。
キックの組み合わせやどこの周波数でどれくらいの幅で重ね合わせるのかとか、非常にセンスが問われる部分です。



EQを使ってハイカットしたKick A
EQを使ってローカットしたKick B



二つを重ね合わせたKickがこちら


まだ良い音とは言えないので、更に加工していきます。


3.イコライジング

EQやコンプレッサーを使って無駄な音を削ったり、必要な音をブーストしたりします。

詳しいイコライザーによる音処理に関してはこちらの記事をご覧ください。


キックドラムの場合30Hz以下の低音やMid辺りに不要な音が含まれている場合が多いです。


画像のオレンジ丸の部分は必要ないのでEQを使ってカットします。


逆に今度はキックのおいしい帯域をブーストします。

※EQを使ったブーストはリスクがあります、初心者の方はカットを意識して使用した方が結果的に良くなりやすいです。
しっかりと耳で聴いて判断してください。


恐らく最終的にこんな感じのEQカーブになると思います。
一概には言えないので参考程度に。

重ねたサンプルにEQ処理を加えたKick



4.コンプレッション


続いてコンプレッサーを使用して音を潰していきます。

コンプレッサーの詳しい使い方はこちらの コンプレッサーの基本的な使い方 の記事をご覧ください。

↑これが元のキック波形です。

  • RATIO 4:1
  • Attack 5.00ms
  • Release 150.00ms
  • Gain Reduction -5db

で処理しました。

これもサンプルによっても色々と変わってくるのであくまで参考程度にお願いします。

※コンプ処理に関しては、サンプルによっては既にコンプ処理済みのものも多いですので潰しすぎにはご注意ください。


コンプ処理したKick



4.サチュレーション


サチュレーション=歪みです

ギターやベースにかけるイメージが強いですが、Hiphopといったキックが主体となる音楽ジャンルでは、必ずと言っていいほど歪みが加えられています。


キックにかける場合は歪んでるのがわからないぐらいうっすらで大丈夫です。
倍音を付加することでパンチと張りが生まれます。



一応、先ほどのFL Studio標準のコンプにもサチュレーション機能は備わってます。



おすすめはFL Studio標準搭載のSOFT CLIPPERや



こちらのWave Shaperです。


サチュレーションを加えたKick




5.リバーブ


こちらもサチュレーション同様にうっすらで大丈夫です。

自然界で反響のない音というのは存在せず、リバーブをまったくかけていない状態だと、とても機械的で不自然に感じます。
あえてそういう音を演出する目的がない限り、基本的には空間系はかけたほうがいいです。

ドラムにかけるリバーブは
・Decayをかなり短めに 0.5~1.0sec
・Early Reflection(音が反射してくる最初の音)を大きめ
・ローカット100hz(胴鳴り(低音)部分にかけるとモコモコします)

リバーブをかけたKick



まとめ


以上で大体の処理は完了です。
作業していく中で、他の楽器とのバランスをみて更に調整します。


今回の処理で出来上がったキックドラムがこちらです


もちろんミキシングに正解というものはなく、人によって処理の仕方はさまざまです。
始めはトライアンドエラーを繰り返して、オリジナルサウンドを作り上げてください。


動画でも今回の内容の説明をしているのでもっと詳しく知りたい方は、是非ご覧ください。



スネアの抜ける音作り【EDM】

ノリを出すハイハットの音作り【Hiphop,Trap】

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