曲作りの方法【アイデアを得る為の5つのヒント】
好きな楽曲を作るのは非常に楽しいことですが、時には曲作りのアイデアが思い浮かばずに苦しい時もあります。
アイデアが降りてこないけども、なにかしらの期限が迫っているから作らなければいけない。
こういった切羽詰まった状況を突破する為の、曲作りのアイデアが得られる5つのヒントについてお話します。
作曲力を上げる為には
本題に入る前に、普段から行うことができる作曲力が上がる訓練をご紹介します。
音楽をたくさん聴く
音楽をたくさん知ることはアイデアの引き出しを増やすことです。
楽曲を聴くときにはファンとして聴くのではなく、ソングライターとしての目線でリスニングすることです。
すでに市場に出回っているプロの楽曲というのは作曲の為の模範となります。
楽曲構成、コード進行、メロディー、音のバランスのような部分に集中して聴く癖を作るとアイデアとして自分の中にストックされていきます。
カバーする
自分で実際に歌ってみたり、楽器を使ってカバー演奏することも非常に効果的です。
楽譜を見ながらでもいいですが、できれば耳コピをすることで音感も同時鍛えることができるので効率的です。
リスニング以上に楽曲の仕組みをより深く知ることができるので、楽器を持っている方は是非チャレンジしてみましょう。
メモを取る
普段から思い浮かんだアイデアはメモを取る癖をつけましょう。
散歩中や寝る前など、些細なアイデアもスマホのボイスメモを活用して記録しておくことで、いつか役に立つときが来ます。
これらを普段から意識して行うことで、作曲に必要な能力を鍛えることができるので、普段から意識的に取り入れてみてください。
1. 曲のアイデアを練る
曲作りに取り掛かる際に「どんな音楽をどんな状況の誰に向けて書くのか?」こういったテーマを決めてから制作を始めることで、楽曲のメッセージ性が強くなり、よりリスナーの心に響く音楽を作ることができます。
タイトルを決める
タイトルを決めてしまうことで、曲全体の方向性を決定します。
文章を書くときと同じように、まずはタイトルと見出しを決定しておくことで、制作中に方向がずれてしまったり、自分が何について書いているのかを見失わずに進めることができます。
これは歌詞を作る時にもあてはまることなので、詩を書いている途中にテーマがぶれやすい人はこの方法を取り入れてみてください。
素材を活用する
まったくのゼロからコンテンツを生み出すという作業は大量のエネルギーを消耗します。
数曲ならまだしも、何十曲、何百曲と作っていく予定があるのなら、いずれアイデアは枯渇してしまうでしょう。
そういった場合に様々な音楽の素材を活用することで、インスピレーションを得ることができます。
シンガーソングライターの為の作曲に役立つ5つのヒントでも言いましたが、ループ素材を使ってそれを軸にアイデアを膨らませていったり、プロの楽曲をリファレンスとして使うことでインスピレーションを得ます。
2. キーを選ぶ
楽曲のテーマが決まったら、曲のキーを決める作業です。
キーが決まればダイアトニックスケールに当てはめることで、楽曲内で使用できるコードやメロディーが分かります。
テーマや歌詞の内容も考慮して、悲しい感じの曲ならマイナーキーを使用して、明るいポップな印象の楽曲ならメジャーキーを使用します。
重要なのはキーが与える雰囲気と自分の作りたい楽曲の雰囲気を合わせることです。
→キーの正しい決め方【作曲に役立つ音楽理論】
3. 曲の構成を考える
曲の構成は基本的には曲のさまざまなセクションを配置することであり、重要な部分を繰り返すことです。
ジャンルごとに最適なフォーマットは変わりますが、良い楽曲構成とそれに合ったコード進行を配置することで、リスナーに緊張と緩和を与えたり、飽きがこないような楽曲全体に抑揚を与えることができます。
あまりに展開が多すぎると印象に残らず、展開が少なすぎると飽きてしまいます。
しかし、ありがたいことにこの楽曲構成というのはジャンルによって確立されたパターンが存在しています。
プロの楽曲を参考にしながら「なぜここで展開しているのか?なぜここは何回も繰り返しているのか?」を考えながらリスニングすることで、大きなヒントを得られるはずです。
4. メロディーを書く
曲の構成が決まったら、メロディーを乗せていきます。
基本的には歌詞に合わせたメロディーを書いていくのですが、語呂や単語の発声のしやすさ等、言葉のリズムと合わせて作成するので、メロディーと歌詞は同時進行で作ることが多いと思います。
プロのシンガーの方で、とりあえず語呂の良い特に意味の無い言葉(英語に近いニュアンス)を使ってメロディーだけを先に作って後からそこに歌詞を付けていくというやり方もよく見ます。
サビの部分で最高音を使うように配置して、重要なポイントではメロディーと歌詞をループさせるとより効果的です。
槇原敬之さんの「どんなときも。」はその典型的な形です。
もっと具体的なメロディーの付け方に関しては別の記事でも紹介しているので、あわせてご覧ください。
5. 少し寝かせて、リリースする
曲作りの工程が終わったら、必ず1日は寝かせることです。
「完璧だ!」と思っていても、寝て起きて次の日に聴くと頭を抱えることは多くあります。
逆にその日は納得いかなくても、次の日に聴くと「これはこれであり」と思えることもあります。
つまり曲を生み出しているときにはそれが正しいかどうかの判断はできない。ということです。
必ず1日明けるか、ランニング中に聴いてみたり、なにか違う環境で脳をリセットしてから改めて聴くということが必要です。
曲作りを終わらせる
これはおそらく最も難しいことの一つです。
特に初心者の頃のような自分の頭の中のイメージと作り上げた作品にギャップが生まれやすい状態だとほんとに難しく思えます。
先に結論からいうと納得いかなくてもリリースしてしまうことが大切です。
不満がある場合でも楽曲を完成させて、次の曲を作り始めることが重要であり、そうやって経験値を溜めていって成長していくものだと思っています。
筆者自身、何百曲と曲作りはしていますが、100点満点の作品は一度も作れたことはありません。
あなたが満足いくまで待っていたら、いつまでたっても作品は世に出ないということになってしまいます。
一個前の曲が気に食わないというのは間違いなく成長している証なので、あまり深く気にせず、どんどん曲作りを続けていきましょう。
以上、曲作りのアイデアを得る為の5つのヒント【作曲ガイド】でした。