DTM初心者の方必見!簡単にできるミックスのテクニックとコツ
これからDTMを始める初心者の方に向けて、簡単だけど効果の大きいミキシングテクニックとコツについて解説します。
ミックスにはある程度のセオリーがあり、知っているのと知らないのでは最終的な楽曲のクオリティに大きな差がついてしまいます。
ジャンルによって違いはありますが、今回はミックス全般に使える基本的なことに焦点をあててご紹介します。
1. 良質なサンプルを用意する
ミックスにおいて、元となる音源ソフトやサンプルの音源クオリティが最終的なサウンド品質に大きく影響します。
品質の悪いサンプルや音源をいくらミックスで修正しても良い音にはならないので、初期投資として最高品質の製品を少数揃えるのがオススメです。
サンプル音源コレクターにならない
筆者自身もDTMを始めた頃は、色んなシンセサイザーや音源サンプルを購入したり、無料や安い製品を見つけてはダウンロードして10,000個は超えるサンプル音源を所持していましが、結局今となってはほとんど使うことなく、フォルダの中で眠っています。
期間限定無料配布とか極端に割引きされている製品を見つけると、つい手を出してしまいがちですが、結局使うことなくコレクションの一部と化している方も多いんじゃないでしょうか?
安い製品に出費を重ねるぐらいなら、初めに最高品質のシンセサイザーやサンプルを少数購入してしまったほうが、長期的にみると無駄なコストを抑えることができます。
→高品質なサンプルパックメーカーおすすめ5選【DTM】
2. レイヤー
レイヤーは2つ以上の音を重ねるということです。
エレクトロ界隈では、キックやスネア、リードシンセからコードバッキングまで、ほぼすべての楽器に対して音を重ねるということが当たり前に行われています。
音の重ね方にも技術が必要で、基本的には足りない音域を補うために重ねるので、EQなどを使用してしっかりと住み分け処理をしてから重ねるのが基本です。
→イコライザー(EQ)の使い方を徹底解説【DTM】
何も処理せずにただ音を重ねてしまうと、音がぶつかり合ってしまい、逆に音がこもってしまう原因にもなるので気を付けましょう。
3. 不要な低音はカット
イコライザーを使って不要な帯域をカットすることは非常に重要です。必要のない低音はEQのハイパスフィルター等を使ってしっかりとカットしましょう。
リードギターやピアノ、スネアやシンバル系のような低音が出ていないように思える楽器でも、いくつも重なることで不要な低音が発生してしまい、ベースやキックのマスキングの原因になります。
Busにまとめてカットするのではなく、なるべく一つ一つのトラックに対してEQを挿してローカットをかけるのがコツです。
4. ステレオイメージは逆三角形
パンニング(音の定位)の基本は、低音はセンター(モノラル)に配置して、高音にいくにつれて左右にワイドに広げていく形が理想的なステレオイメージです。
特に100Hz以下のサブベースやキックの低音部分はモノラルでセンターに配置することでミックス全体が安定します。
わかりやすいところでいうと、スネアやボーカル、ギターソロもセンター配置が定石で、重要な楽器ほど真ん中にと覚えておけば間違いないです。
コードバッキングやPAD、装飾系のPluck、ハット、タムのような金物楽器もなるべくハース効果を利用してワイドに広げたり、左右に散らして配置するほうがミックススペースを余すことなく使えます。
これらはあくまでセオリーなので絶対そうしなければならない!という訳ではないですが(ベースを左右に広げるというミックステクニックやドラムを片方に100%振っている音源も存在します)ミキシングに慣れるまではセオリーにならって作業するほうが無難です。
5. 空間系はセンドで送る
リバーブのような空間系はFXトラックを作成して、リバーブをかけたい楽器はFXトラックにセンドで送るようにすることで、空間の統一感とCPUの削減になります。
実際にレコーディングするとき、
・ドラムはホール会場
・ギターは自分の部屋
・ピアノは防音設備の整ったスタジオ
みたいなことはしないですよね?
大体は同じレコーディングブースで録音することが一般的だと思います。一台のリバーブを共有することで、同じ空間でレコーディングしたような空間の統一感が生まれます。
場合によっては複数のリバーブを重ねたり、セクションごとにリバーブのMix量をオートメーションを書いて調節したりもします。重ねる場合はリバーブ音の不要な低音のカットも忘れないようにしましょう。
まとめ
DTM初心者の方に向けた、簡単にできるミックスのテクニックとコツをご紹介しました。
- 良質なサンプルを用意する
- レイヤー
- 不要な低音をカット
- ステレオイメージは逆三角形
- 空間系はセンドで送る
ジャンル関係なくミックス段階においての基本的な5つのセオリーです。ミキシングに絶対!ということはないので、あくまで基本的な原則として参考にしてみてください。
ミックスに慣れてきたらセオリーから飛び出して、色々実験するのもミックスの楽しみの一つです。
以上、「DTM初心者の方必見!簡単にできるミックスのテクニックとコツ」でした。
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