DTM入門者におすすめのDAWソフトウェアおすすめ10選【無料版&有料版】
これからDTM(デスクトップミュージック)を始めようと思っている方は、最初に自分に合った最適なDAWソフトウェアを選択することが非常に重要です。
各音楽メーカーからさまざまなDAWがリリースされていますが、ソフトごとに得意とするジャンルや作曲スタイルに違いがあるので、自分の作曲したい音楽や作り方を考慮してから選ぶことで、より作曲を効率的に進めることができます。
しかし、数多くのソフトウェアが存在し、これから作曲を始める入門者にとってはどれを選べば良いのか迷うこともあるでしょう。そこで今回はDTM入門者におすすめのDAWソフトウェアをいくつかご紹介します。
DTMソフトウェアの選び方
DTMで使用するDAW(デジタルオーディオワークステーション)ソフトウェアを選ぶ際に考慮すべきポイントはいくつかあります。
- 使用目的
DAWソフトウェアには、初心者向けのものからプロフェッショナル向けのものまでさまざまな種類があります。使用目的に合わせて、機能や価格帯を比較しながら検討しましょう。 - 対応OS
DAWソフトウェアは、製品によってWindowsやMac OSなどの対応OSが異なるものがあります。自分が使用するパソコンのOSに対応したDAWソフトウェアを選ぶ必要があります。 - 機能と拡張性
DAWソフトウェアは、レコーディング、ミキシング、マスタリング、MIDI編集など、さまざまな機能を提供しています。自分のニーズに合った機能を持つソフトウェアを選ぶことが重要です。また、プラグインや拡張機能のサポートも考慮しましょう。 - ユーザーインターフェイス
DAWソフトウェアの使いやすさは重要です。直感的な操作やシンプルなGUIを持つソフトウェアを選ぶと、初心者でもスムーズに操作することができます。 - ユーザーレビューや評判
インターネット上でのレビューやユーザーの評判を確認することも大切です。他のユーザーの意見や経験を参考にすることで、自分に合ったソフトウェアを見つけやすくなります。
最終的な選択は個人のニーズと好みによって異なります。無料の体験版やデモ版が配布されている製品も多いので、まずは試してみることをおすすめです。
→作曲ソフトの有料版と無料版の違いはなに?【DTM】
初心者におすすめのソフトウェア
ここから、初心者におすすめのDTMソフトウェアをいくつか紹介します。
主要な人気DAWソフトであれば、使いやすさ、機能性、互換性などが整っている為、作曲に必要な機能はもちろん、様々なシーンに対応した楽曲制作が可能になります。
無料のDAWソフトウェア
Waveform 12 Free
- 新しい無料DAW
- 制限無しで利用可能
- 初心者の為のチュートリアルパネル
Tracktion Corporationは2022年8月末に、Windows、Mac、Linux用DAWのアップデートバージョンであるWaveform Free 12をリリースしました。
Waveform Freeはこの最新のアップデートにより、Bandlab「Cakewalk」と並んで、現時点で最高の無料DAWの1つとして、海外では高い評価を得ています。
一般的なデモ版のような制限はなく、トラックをゼロから制作したり、ミックス&マスタリングをするために必要なすべての機能を提供してくれます。
Waveform 12 Free
Cakewalk by BandLab
- 約6万円のソフトが無料化
- エフェクト、トラック無制限
- 有名アーティストも使用
Windows無料DAWで1番人気ではないでしょうか。当時Sonar Platinum(¥59,800)という有料のソフトがいきなり無料になり、世間をざわつかせました。Sonarといえば米津玄師さんも使用していたことで有名です。
特徴としてはMIDI機能がわかりやすく、ピアノロールを使った打ち込みが非常にやりやすいので楽器が使えない方も安心です。無料なのに外部VSTプラグインの追加もできるので非常に便利です。
無料版でよくあるエフェクトやトラック数の制限もなく、自由に使えるというのは素晴らしいの一言です。
Cakewalk by BandLab
Universal Audio LUNA
- レコーディングスタジオ品質
- アナログサウンドに強い
- UAによる高い信頼性
Universal AudioのDAWソフトウェア「LUNA」がついに完全無料化しました。これまではUniversal Audioのオーディオインターフェイス「Apollo」が必要でしたが、今回のアップデートで無料のiLokユーザーアカウントだけで利用可能になります。
Universal Audioの次世代DAW「LUNA」は本格的なレコーディングスタジオのようなシステムが特徴で、グラミー賞を受賞した数多くのミュージシャンや、伝説的なミックス・エンジニアが使用しているツールが利用できます。
簡単操作でのレコーディング、編集、ミキシングを実行して、レコード盤のようなサウンドを手に入れましょう。アナログ・テープ・マシン、内蔵サミング、柔軟なミキシング・オプションなど、ビンテージ・コンソールに座っているかのようなミックスを体験できます。
Universal Audio LUNA
GarageBand
- Appleユーザーにオススメ
- 初心者にもわかりやすい
- 豊富な音源ソフト
Mac用DAWの中でフリーソフトの定番がGarageBandです。iphoneにも入っているので使ったことある人も多いと思います。Apple社製品ということで初心者の方にも非常に扱いやすく、インターフェイスも分かりやすいので直感的に作曲できます。
音源ソフトやエフェクトも付属しており、ループ素材と呼ばれる出来上がった音パーツを組み合わせて作れたりもできるので、音楽理論が全く分からないという方でも作曲が楽しめます。
スマホやタブレットで手軽に使えるメリットは大きく、出先で思いついたアイデアをとりあえずios版に打ち込んで、家に帰ってからMac版で仕上げる。という使い方もおすすめです。
GarageBand
REAPER
- 外部音源の追加機能
- 自由度の高さ
- 慣れるまで少し操作が難しい
筆者自身も初めて使ったDAWがこちらのREAPERでした。無料版で使えるのは古めのバージョンとなってはいるのですが、日本よりも海外のDTMマニア達に非常に人気が高い印象です。
こちらのDAWは動作が非常に軽くなっていて、PCの性能が低くても問題なく動作するので、スペックに自身のない方におすすめのDAWです。
しかしマニアが好むというだけあって、正直インターフェイスも地味でプリセット等もなく初心者の方には少し敷居が高い気もしますが、そこをクリアすれば一通りはこなせる優秀なDAWではあります。
REAPER
有料のDAWソフトウェア
Cubase
- 国内シェアNo.1
- 幅広い機能と高い信頼性
- VSTプラグインのサポート
「Cubase」はドイツのソフトウェア会社Steinbergが開発する国内シェアNo.1のDAWです。VOCALOIDを用いた楽曲制作に特化した「VOCALOID Editor for Cubase」の存在でボカロPに重宝されていることも国内で人気の高い要因の一つ。
Cubaseは録音、編集、ミキシング、マスタリングなど、音楽制作に必要なあらゆるツールを包括しています。オーディオトラックとMIDIトラックを組み合わせることで、豊かな音楽表現を実現できます。
開発元もYAMAHAの傘下ということもあり、これから作曲を始める方の一台目のDAWとしておすすめです。
特徴としてはほぼ全てのVSTプライグインを使用でき、操作性、機能面をみてもあらゆる面で優れています。VOCALOID Editor for Cubaseという、ボカロを直接DAW内で操作できるソフトに対応しており、ボカロPに非常に人気が高いのも、国内シェアNo.1に繋がっている理由です。
Ableton Live
- デジタルミュージックに強い
- ライブパフォーマンスに特化した
- 直感的なワークフロー
Ableton Liveは、海外で非常に高い人気を誇るDAWで、ダンスミュージックなどのループを多用するタイプの音楽制作に最適です。
Ableton Liveは、ライブパフォーマンスに適した機能を備えています。シーンビューとクリップビューを組み合わせた独自のセッションビューにより、リアルタイムのステップシーケンサーやトリガーパッドなど、ライブ演奏に特化したツールが充実しています。
制作以外にも、ライブステージで使用するDAWとしても非常に人気が高いです。
ループ素材や高品質のシンセサイザーが充実しており、FL Studioと同じくブロック配置型になっています。
Liveと付くだけあって非常に高い安定性を持ち、即興演奏にも柔軟に対応できる設計になっています。
Logic Pro
- Apple製品
- 豊富なサウンドライブラリ
- 低価格で多機能
Apple社製のDAWです。非常に高いコストパフォーマンスを誇り、Apple製品との相性も抜群です。※MacOS上で動作し、Windowsには非対応なので注意が必要です。
音楽制作に必要なさまざまなツールを包括しています。録音、編集、ミキシング、マスタリングなどの機能が備わっており、ドラムプログラミングやオーケストラ音源の編曲など、幅広い音楽制作作業をサポートしています。
Logic Proは優れたコストパフォーマンスを提供し、特にMacユーザーにとってはこの価格帯でこれほどの機能を備えた音楽制作ツールは他にはありません。まずは無料のGarage bandから初めて、物足りなくなったらLogicに乗り換えというのもおすすめです。
ループ素材とバーチャル音源等、すべて合わせると60GB以上になりますが、2万円代で購入できるのはコスパ良すぎです。プロ仕様のプラグインソフトを多数搭載しており、ミキシングからマスタリングまでこのソフト1つで完結できるのも強みですね。ただやはりWindows非対応というのは残念です。
FL Studio
- EDM、HIPHOP特化
- 多機能な楽器とエフェクト
- アップデート無料
ヒップホップ系やEDMの制作に特化したブロック配置型のDAW。こちらもAbletonと同じく、高い海外シェアを誇ります。海外のトップDJ、プロデューサーに人気があり、ダンスミュージック界の人気DJやヒップホップ界隈の有名プロデューサーまで、幅広く使用されています。
パターンベースの作曲に特化しており、シーケンサーを使用してパターンやループを簡単に作成できます。柔軟なパターンエディタやピアノロールエディタ、ステップシーケンサーなど、多様な方法で音楽素材を作成し編集することができます。
価格の安さと、一度購入するとアップデート生涯無料という点が嬉しいですね。
FL Studioの特徴としては高音質と機能性を兼ね備えたプラグインと音源を多数搭載している点、操作性としては基本的に、ブロック単位で作ったループ素材を並べて作っていく形になるので、Hiphop,Trapのビートメイクの作成にあたってはとても便利です。
Studio One
- 空間オーディオ
- マクロによる自動化
- 直感的な操作感
Studio Oneは数年前から市場で勢いを増しており、現在では主要なDAWと肩を並べる実力を持つソフトウェアとなり、最近ではApple空間オーディオやDolby Atomosのような立体音響にも力を入れています。
アップデートされたVer.6.6では、Apple空間オーディオ・バイノーラル・モニタリングおよびAirPods Pro/MaxのヘッドトラッキングとPHRTFに対応、Dolby Atmosコンポジット・ベッドサポートなど、本格的な立体音響ミキシングが可能となっています。
強化されたマクロ・システムにより、反復作業を自動化しカスタマイズ用のレイヤーを提供してくれます。よく使うコマンドや、複数の操作を組み合わせた複雑な入力も、マクロで自動化することができます。
Studio One公式サイト
まとめ
現代の作曲ソフトウェアは、どれも高性能であり、基本的な作曲機能は搭載されているので、曲を作る上での不便さを感じることはほとんど無いかと思います。
実際に購入を考えている場合、各ソフトウェアによって得意なジャンルや特徴がありますので、自分が作りたい音楽や制作スタイルを考慮しながら選ぶことで、より効率的に楽曲制作を進めることができるので、各製品のホームページから詳細を確認して選択してみましょう。
以上、「DTM入門者におすすめのDAWソフトウェアおすすめ10選【無料版&有料版】」でした。