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メインボーカルとコーラスを上手くミックスする為の5つのヒント

ボーカルミックス

メインボーカルとコーラスを上手くミックスする為の5つのヒント

キックドラムや808ベース等、音楽的にみれば重要な楽器はたくさんありますが、リスナーのほとんどはボーカルを中心に楽曲を視聴することは間違いありません。

ボーカルサウンドを綺麗にミックスできるエンジニアは、業界全体でみても多くの仕事を受注できる傾向にあります。

そこで今回は、ボーカルとハモりパートのようなコーラストラックのバランスを上手く整える為のミキシングテクニックを5つご紹介します。

1. パンニング

パンニング

パンニングは基礎的なことのように思いますが、ボーカルトラックに迫力と立体感を追加する為に最も優れた方法です。

最も効果の高い方法はリードボーカルをミックスの真ん中に置き、2つ以上のバックボーカルを左右に広くパンニングするやり方です。通常はボーカルトラックを2つダブルリング(まったく同じメロディーライン)と各ハーモニーの2つを左右にパンします。

センターボーカルにリスナーの意識が集中する程度に音量感を調節し、実際は左右のステレオフィールドが広くボーカルトラックでカバーされているので、壮大なボーカルサウンドを味わうことができます。

また、パンのオートメーションを描くことで、ボーカルパートごとに異なるパンニングバランスを設定することも可能です。例えば、Aメロ、Bメロは50,50くらいに抑えておき、サビで100,100に広げることで相対的によりダイナミックで立体感のあるボーカルトラックになります。

2. MS処理

MS処理

MS処理(ミッドサイド処理)は通常のステレオミックス(左と右)ではなく、ミックスのセンターとサイド成分を個別にバランス制御する方法です。

1つ目で紹介したコーラスを左右に広げる手法を使用したときに効果的です。バックグラウンドボーカルのセンター成分を圧縮し、サイド成分をブーストする傾向にすることでリードボーカルへの干渉が少なくなり、音像の広い安定したサウンドが入手できます。

MS処理可能な高品質なコンプレッサーEQを使って早めのアタックタイムと中程度のリリースタイムで、バックボーカルのセンター信号のピークを制御して、リードボーカルの後ろに配置することが目的です。

EQではメインボーカルに一番おいしい帯域を譲るために、バックボーカルのセンター成分の不要な帯域をカットし、サイドの4kHz~をブーストすることで、より空間表現の為の解像度が上がります。

3. EQによるコントラスト

EQコントラスト

トラックごとにコントラストを作成することは、ミキシングにおいて最も重要な概念の1つです。

特にmp3のような小さなデータスペースに大量の聴覚コンテンツを詰め込む場合には、楽器ごとに聴かせたいトラックと後ろに下げるトラックを明確に分けることが重要になります。

楽器同士が競合しないように、スペースを確保する必要がありますが、そのためにはEQによるイコライジングが非常に効果的です。

ボーカルトラック全体の場合、いうまでもなくメインボーカルが最も前に出るべきトラックです。簡単にコントラストを分けるとするなら、メインボーカルは明るくEQし、コーラスボーカルは暗くEQすることでスペースを確保することができます。(実際にメインをローカットして、コーラスをハイカットする。という意味ではありません。)

人の声質はさまざまなので、声質に合わせてEQ処理を施せる柔軟性の高いイコライジングテクニックが必要です。

4. バスコンプで接着させる

バスコンプ

コーラストラックは伴奏的なポジションで鳴らす必要があるので、通常の伴奏楽器に行うバッキング処理が効果的です。

バックボーカルをすべて1つの楽器として扱い、個別にローエンドの処理歯擦音といった問題を取り除いた後、バックボーカルを1つのトラックにまとめて、バスコンプレッサーで圧縮して「ならす」ようにして一体感を出します。

バックはメインボーカルよりも高い圧縮率で押しつぶすことで、一歩後ろに引いたバッキングポジションに定位させ、リードボーカルがセンターの前面のポジションを常にキープできるようにミックスコントロールします。

バックボーカルのトランジェントを抑えるためには、速いアタックを使ってピークを押し込み、中~遅めのリリースタイムで圧縮効果を長く維持します。


5. リバーブでスペースを埋める

リバーブ

リバーブはミックスに3次元空間を追加し、特定の空間にいるように感じさせることができる素晴らしいツールです。

リバーブ成分にもコントラストの概念が重要になります。リバーブは自然な空間表現が可能ですが、リバーブ成分を付与することで、ボーカルが遠くで歌っているような錯覚がおきます。

例えば、サビではリードボーカルのリバーブ成分を少なめにして前面に張り付くように設定して、コーラストラックには多めのリバーブを加えることで、前後の距離感を表現したコントラストが生まれます。

ボーカルとリバーブエフェクトの相性は非常に良いですが、やりすぎるとボーカルトラックがこもる原因にもなるので注意が必要です。

リバーブエフェクトのやってはいけない!5つの間違った使い方

まとめ

メインボーカルとコーラスを上手くミックスする為の5つのヒントについてご紹介しました。

  1. パンニング
  2. MS処理
  3. EQによるコントラスト
  4. バスコンプで接着させる
  5. リバーブでスペースを埋める

メインとコーラスでそれぞれの役割を意識して、リバーブを使って実際の合唱団のような空間配置にすることでより効果的に鳴らすことができます。

ボーカルトラックとハモり等のコーラスパートはミキシングにおいて最も重要なパートと言っても過言ではありません。今回の内容を参考にしながら、たっぷりと時間をかけてミックスしましょう。


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